神戸大学 法学部

僕は中学1年生からこの塾に通い始め、6年間の授業のおかげで当初の予定を超えたレベルの大学に入ることができました。
 よく言われることですが、終わった6年間を振り返ってみると、本当に早いと感じるものです。皆さんも後悔だけはしないようにして下さい。

 まずどうしても、これから大学受験を迎える皆さんに聞いて欲しいことがあるのです。それは、勉強していれば誰しも持つはずの思い。「どうして勉強をするのか?」についてです。
 一度は考えてみたことがあるでしょう?そしてその答えは見つかったでしょうか?「将来のため」「就職に有利だから」といったよく聞く曖昧な台詞で自分を納得させてはいないでしょうか?答えは十人十色です。あなたの理由はあなただけのものです。それは自分で見つけ出さねばなりません。そして、その答えが見つかったとき、それはどんな形であれ、あなたの大きなプラス要素になるはずです。
 周りから勉強するよう言われても、その意味が分からなければやる気なんてしません。逆に、自分でその意味が分かれば、そのやる気は何倍にも膨れあがるはずです。
 また、その答えで、「私には勉強より大事な夢がある。こっちに時間を費やすべきだ。」と悟れば、本当に自分のやりたいことが見つかったのだから、それも大きなプラスだと思います。
 是非考えてみて下さい。損はしないはずです。

 僕も考えました。ずっと考えてきました。色々と考えました。「自分の可能性を試すために都会へ行く」「言葉の論理が得意だから法廷で生きる」「周囲の期待に応える」等など考えました。どれも間違いではありません。
 でも、結局たどり着いた結論は、ただの「意地」でした。どういうことかというと、僕は18年間生きてきました。そして小中高と12年間、「勉強」をしてきました。大学入試とはそれを試すものだと思いました。一人の人間が積み上げてきたものを試すのです。「それを否定されたくない」「できるだけ高くありたい」
 くだらないと言えば、くだらない結論でしたが、これが自分と長い間向き合った結果でした。これが分かったとき、他人と比べられるとたいしたことはないかもしれませんが、以前の自分と比べると、かなり勉強が進むようになりました。僕の場合はこの「答え」が大きなプラスとなりました。
 僕にとって受験勉強というものは、6年間この答えをひたすら追い求めるようなものでした。
 ちょっと小難しい精神論のようになってしまいましたが、頭の片隅にでも置いておいていただけると幸いです。

 ちなみに、神戸大学法学部へ行く僕がどんな人間かというと、「神戸大の入試の最中に、国語の評論文で、なんて面白いんだ!と、感動しているような、評論好きの変人」です。

 それでは、お世話になった先生方、6年間本当にありがとうございました。