大阪大学 医学部

大阪大学 医学部医学科 合格
防衛医科大学 医学部医学科 合格
早稲田大学 先進理工学部生命医科学科 合格

 自分は幸いにも入試の戦いを「全勝」という結果で終えることができました。ラウンジで何度も読んだ憧れの合格体験記を今自分が書いていると考えると、不思議な気持ちがします。


 まずは、塾での生活をふり返っていこうと思います。


小・中学生
 
 小3の時に學進会に入りました。その当時は自分には塾に通いたいという気持ちは一切なく、親に無理矢理入らされたような感じでした(今となっては、その両親の決断にとても感謝しています)。
 それまで学校の授業しか受けたことのない自分にとって、學進会での授業は新鮮なことの連続でした。授業の板書、雰囲気や周りの生徒の集中力、宿題ノートの作り方など…今まで受けてきたモノとは格段に違っていて、驚いたのを覚えています。
 共栄中を受験して、中2まではバタビアコース(現Jet)の授業を受けていました。バスケを第一に考えて生きていたので、勉強は最低限。授業中と宿題をやる以外にはペンを持つことはありませんでした。成績は、良くも悪くもないって感じでした。
 そんなこんなで中3になると、選抜テストがあって、大きな決断を迫られることになりました。部活をやめてFlapコースに入るか、部活を続けつつFitコースに入るか、共栄生以外は高1で選抜テストを受けるので、部活をやめやすい時期ですが、自分たち共栄生は中3なので部活もこれから本番の大会という時期です。悩みに悩みました。結論として選んだのは、バスケ&Fitコースでした。当時のFitコースは、今のFitともう一度○○が合わさったモノで、中高一貫の中3、公立中出身の高1、再履修の高2が同時に授業を受けられるコースでした。高2が授業を先導しますが、負けず嫌いだった僕は中3なりに精一杯彼らと張り合おうと頑張りました。
 そして中3の終わりの時期にまたまた大きな決断をすることになります。医学部を受験しようと考えるようになったからです。Fitコースでレベル的には再履修の高2水準でできるので問題ないのですが、進度がFlapコースの半分になってしまい、医学部受験には時間が足りませんでした。ここでバスケ部を高校進学と同時に辞めて、週2コースに戻るという苦渋の決断をしました。
 進度の都合上、中高一貫の1年先取りのアドバンテージを潰して、高校受験をした同級生達と一緒にFlapコースに入ることになりました。これが自分の人生を左右する最大の決断でした。今はこの決断ができてヨカッタと思っています。



高校生

 高校に入ると、部活をやめた分だけ本気で勉強に打ち込みました。それまでバスケばっかりしていた人間が、学校が終わるとすぐに塾へ行き、11時まで残って勉強する生活を急に始めたので、親には少し心配されました(笑)
 中3時のFitコースで数ⅠAを1度履修していたので、Flapコースの授業では比較的難しい質問を塾頭に投げかけていただきました。周りの同級生と比べて1年余分にやっている分だけ、プレッシャーはとてつもなく大きなものでした。授業で塾頭の質問に答えられなかったらどうしよう、クラス分けテストや模試で誰かに負けたらどうしよう、とか…常に不安を抱えながら勉強していました。塾頭の質問に答えられなかったとき、ましてやその質問に他の生徒が答えたときなんかは、ひどく落ち込みました。ですが、こういった悔しさとかをバネにして勉強できた分だけ賢くなれた気がします。
 
 高校での勉強は、敵も見えず、成長した実感があまり湧かない勉強でした。阪大医学部ともなると全統も駿台模試でさえも受けない部類の人間が確実に存在します。だから、模試でA判定が出ても、冊子掲載されても、全然安心できませんでした。見えない敵がいるのは非常に怖いことでした。
 同じ志望の人が近くにいるわけでもなく、他の受験者の実力も阪大との学力的な距離感も全く把握できない状態で勉強していました。ただ、目指す学力レベルの目安を知らなかったおかげで、結果的にはレベルの上限を定めずに自分がいけるところまで勉強できたのは良かったです。こういった点では、自分の大学受験では学力的な問題よりもメンタル部分での葛藤とかの方が多かったです。


受験本番

 高1の時は、志望校に神戸大の医学部を考えていましたが、結局は前から塾頭に薦められていた阪大医学部を受けることになりました。
 センター本番では得意なはずだった数学で連鎖ミスを起こし、大問1つ分をほぼ失ってしまいました。その結果、目標の点数を大きく下回る結果となりました。センターリサーチでもB判定…絶対に現役で受かりたかった僕にとっては、すぐに出願を決められる判定とは決して言えませんでした。それでも塾の先生方は渋る僕の背中を押して下さり、自信を持って阪大に出願することができました。

 そして迎えた阪大の二次試験本番。最初の科目は数学でした。センターでの苦い経験を踏まえて、めちゃくちゃ落ち着いて挑みましたが、またしても上手くいきませんでした。答案回収の時にビッチリ埋まった周りの受験生の解答用紙が見えたとき、一瞬で血の気が引きました。他の大学入試、センター試験でもほとんど緊張しなかった僕ですが、数学後の昼休みには不安が絶えず湧いてきて絶望し、ご飯も食べられませんでした。周りは、灘とか甲陽とか…学校ごとに集まって会話していますが、共栄からは1人なので誰とも話せず不安でした。その様子を知った両親がホテルから受験会場まで駆けつけてくれて、少し会話をしてなんとか不安を押し殺して、次の英語理科に挑みました。普通にできたのですが、数学のビハインドを取り返せたかというと、それほどよくもありませんでした。「落ちたぁ」と思いながら、甲子園の砂を拾う高校球児みたいなノリで、阪大病院の写真を記念に撮って帰りました(笑)

 受験の数日後、泣きそうになりながら塾に電話したりもしました。後期入試に向けて勉強をしなければならないのは分かっていましたが、なかなか吹っ切れませんでした。本気で落ちたと思っていたので、合格発表の日も期待も緊張もすることなく、スマホで検索しました。合格者一覧に自分の受験番号があるのを見たときは、喜びが止まりませんでした。間違いなく人生で一番嬉しかった日でした


受験を通して感じたこと・後輩たちにアドバイスしたいこと


受験で最重要なのはモチベーション
 大学受験は長期戦です。かなり先の受験のために頑張り続けるのは至難の業だと思います。高3になると自然に勉強に力が入りますが、高1高2の時はモチベを保つために色々考えました。
 自分の場合は、塾の先生に褒められたいがために必死に勉強していた気がします。他には、同級生と塾での滞在時間を競ったり、日曜日はバスケ・サイクリングをする日と決めてリフレッシュしたりしてました。どんなのでもいいので、勉強を続ける理由になるようなものを見つけるのが大切だと思います。

復習は大切に
 塾頭が何度もおっしゃる通り、これが學進会生の重要な仕事です。授業の時間は限られています。その限られた時間で教わったことをどこまで深く理解して、自分の武器にできるかは、結局は復習をどれだけ丁寧にやるかにかかっています。授業で教わったエッセンス(色チョークで書かれる◎~~~みたいなやつ)は何度も何度も繰り返して、当たり前になるように訓練して下さい。その当たり前のレベルを上げていけば、ぐんぐん伸びると思います。
 あ、あと常に色々な単元に触れるようにしてください。その時期に授業でやっている単元の復習だけに限らず、バランス良く昔やった単元もしっかり復習して下さい。そうすると単元間の繋がりも分かってきて、見通しが良くなります。

高校生活を楽しむのも大切
 受験のことで頭がいっぱいになって周りが見えなくなるのは、あまり良いことだとは思いません。高3になれば話は別ですが、それまでは学校行事や高校生にしかできないこと(高校生クイズとかボランティアとか)に積極的に取り組むことをオススメします。趣味を楽しむ時間も定期的に作った方がよいと思います。もちろん切り替えは大事ですよ。


教科ごとのコメント

数学
 得意教科…のはずだった(笑)けど、センターでも二次でも足を引っ張ったのはコイツ。
 数学を修得する上で大切になってくるのは、やっぱり塾頭の◎シリーズ。あと問題を解くときに塾頭が話す頭の中の動き。その2つを当たり前のレベルにまで高めてあげると、数学的な感覚が鋭くなる。「当たり前」レベルまで上げることが重要
 勉強するときには、何を目的として自分がその式を変形しているのかを強く意識することも大切。

理科
 受験本番で救ってくれた科目。化学は一番好きな教科だった。物理は好きではなかったけど得意。
 理科でもやっぱり注意することは数学と同じで、自分が何を求めたくてその式を立てたのかを強く意識すること。化学は暗記色が強いけど、それを乗り越えたら有機が待っている。有機が好きな人はどっぷりハマると思う。物理は公式の文字の定義を超正確に理解すること。それさえしっかりしてあれば、あとは機械計算。

英語
 こちらも救ってくれた科目。理系3科目の中では得意とは言えない。伝えられることは、単語熟語は早い目に覚えた方がイイってこと。分からない単語が多すぎると、英文を読んでも本来学ぶべき文法事項や着眼点に目がいかなくなるから、学習効率が下がる。暗記はとにかくできる限り他のものと結びつけて覚えること。日本にカタカナ語であるものはもちろん、シャンプーとか色んな製品の名前とかにも英単語が隠れている。
 英語は暗記が大きいけど、英文解釈は理論的に説明できるように勉強すること。


各先生方に

★塾頭
 中学の時からずっと数学をお世話になりました。とにかく圧倒的なカリスマ性でした。二次の面接で「すごいと思う知人は?」と聞かれたときに塾頭の「生徒をやる気にさせる力」の話をしたほどです。
 塾頭に認めてもらいたくて、ずっと頑張ることができました。僕に限らず學進会生はみんなそうだと思います。
 學進会の進路指導はやっぱりすごいですね。塾頭に阪大を推してもらって、本当に良かったと思っています。ありがとうございました。

★森口先生
 高1の時に英語をお世話になりました。最初の方は全然認めてもらえず、面談の時も散々にいわれていましたが、夏頃に模試を見せに行ったときに「よしよし、よくやった」と握手をしていただいたときはメチャメチャ嬉しかったです。ありがとうございました。

★花田先生
 先生が學進会に来られてから、ずっと憧れの存在でした。塾頭から聞く数々の伝説はもちろん、数学の授業中に垣間見える先生のセンス・発想力には驚かされるばかりで「この先生には絶対勝てない」って思いながら授業を受けていました。
 小学生の時に面談で塾頭に「君のグラフ(チェックシートの各項目評価のレーダーチャート)は、昔の花田先生のにそっくりや」と言っていただいたのが學進会でもらった褒め言葉の中で一番嬉しかった言葉です。
 英語の科目自体は好きじゃなかったんですけど、先生の英語の授業は雑学の話や英文への突っ込みとかも面白くて、爆笑したりしながら受けることができました。おかげで二次本番では英語が大活躍でした!

★桐村先生
 學進会の体験授業で初めて受けたのが桐村先生の授業でした。それ以来理科はずっと桐村先生に教わりました。
 板書が異常なほどに綺麗で、丁寧な説明も分かりやすかったです。先生のチョークの筆圧の濃さは、今まで見てきた先生の中でダントツ一位です(笑) あと、1万円のマンゴーの話もスゴい好きでした。
 模試を見せたときには毎回勉強の仕方とか問題集の話とかをしていただいて、普段の勉強の指針になりました。

★東先生
 小学の時から国語をお世話になりました。東先生の授業は、国語のセンスが崩壊している自分たちにとって強い味方でした。国語はセンスで決まるって考えていましたが、東先生のセンター現代文を受けてみると、理屈で説明してもらえるので、理系の自分たちにとってもスゴく分かりやすかったです。
 本番では古文でこけちゃいましたけど、助動詞「り」の覚え方はこれからも後輩達に伝えて上げて下さい(笑)

★奥さん
 本館に入ると、毎回奥さんの元気な挨拶が聞けて「今日も1日頑張ろう」って思えました。受験前に鉛筆をもらいにいったときも奥さんの励ましに元気づけられました。
 受験後に電話をしたときもエネルギーをもらいました。最後まで見守っていただき、ありがとうございました。

★片山先生
 小中時代に国語と数学をお世話になりました。高校生になっても教室館で自習していると、よく声をかけていただきました。よく片山先生のところに質問に来た同級生の女子との会話が、自習しながら聞いていると面白かったです。

★北村先生
 知り合ってからの時間は一番短いですが、話した回数は一番多い気がします。出会うとほぼ毎回気さくに話しかけていただきました。高3の夏に教室館勢と北村先生で中学生の宿題のパズルを一緒に考えたのはとてもいい思い出です。

★林田先生
 中学3年間英語をお世話になりました。林田先生のギャグセンスは最高で、授業もずっと楽しかったです。英語のゴロなんかも教わって3年たつ今でも鮮明に覚えています。
 あれから映画もたくさん見たので、今度は映画ネタもついていけると思います。

★栗林先生
 高3の時にPassing英作文でお世話になりました。先生がよくおっしゃっていた「○○でも分かる英語で書け」を意識しながら入試本番も取り組めました。そこそこ手応えがあって良かったです。
 また、授業中にアメリカでの話をしていただいて、とても新鮮でした。

★耕作先生
 授業を持っていただいたことはありませんが、第8教室で授業があったときは先生の声がよく聞こえました。塾頭の声か?と思って見ると耕作先生で、「やっぱり親子だなぁ」って感じることが何度かありました(笑)

★田中先生
 小学校の時の算数をお世話になりました。一問解く度に+αで面白い話や雑談をしていただいて、とても楽しい授業でした。ありがとうございました。

★池田先生
 3回ほどPassingで授業をしていただきました。先生と話したこともない状態での英作文の授業だったので緊張しましたが、受けてみるととても面白かったです。ありがとうございました。


最後に…

 阪大に入学してからもう1ヶ月経ちました。合格した喜びをかみしめながら新歓などで朝から夜遅くまで充実した毎日を送っています。
 高校時は我慢していたバスケも医学部のバスケ部に入って再開できて、今は本当に幸せです。後輩のみなさんは今の受験勉強がつらいかもしれませんが、それを乗り越えた先にはメチャクチャ楽しい生活が待っています。
 一人で家で勉強するよりも塾で仲間達と勉強した方が辛い勉強も乗り越えられるし、結局は塾で勉強したこと自体がいい思い出になります。だから今は學進会を信じて、悔いの残らないようにハングリー精神を大切にして頑張って下さい。応援しています。

 こうして第一志望の大学で毎日楽しくやっていけているのは、ひとえに學進会のおかげです。
 自己流の学習習慣が定着する前の小さい頃から學進会流の勉強に触れてこられたのは、受験をする上でとても価値のあることでした。
 本当に學進会には感謝しています。學進会で受験を経験できて本当に良かった。
 これからは大学生活とバスケを精一杯楽しもうと思います。9年間ありがとうございました。