大阪大学 薬学部薬学科

慶應義塾大学 薬学部薬科学科 合格
東京理科大学 薬学部生命創薬学科(共テ利用)合格
同志社大学 生命医科学部医生命システム学科(一般/共テ)合格
立命館大学 生命科学部(共テ)合格

 受験生として勉強していたのがすごく前のことのように感じます。大学生活は時間に縛られることも勉強に追われることも(テスト前以外は)ほとんどありません。夜まで遊んだり、ゆるゆるとサークルを楽しんだり、バイトしたり、なにより人間関係が広がって本当に楽しいです。拙いながらも、これから受験を控えている皆さんの参考になればいいなと思い、この体験記を書いています。

1.高校時代
 私は共栄の中高一貫でした。高校入学と同時に學進会に入り、数学はAccelコース、英語はFlapコースで始まりました。高1の頃はあまり勉強しておらず、塾のテキストの復習と英語の予習、学校の課題くらいしかしていませんでした。塾頭が『「あの時もっと勉強しといたらよかった」の “あの時” は今この時のことやからな』という言葉があったのに…ふわふわ過ごしていました。この頃からガッツリ勉強していたら、高3の時に余裕があったかもなぁ~と思います。
 高2からは毎日学校が終わるとすぐに友達と自習室に通うようになりました。勉強に本腰を入れたのもこの頃だと思います。自分のお気に入りの席を見つけて毎日同じ席に座りました。高1の頃、自習室に入るのも緊張していたのが嘘のようです。
 高3の夏休みが終わるまでは二次試験の対策を中心に、共通テスト用に国社の知識も徐々に入れていました。二学期に入ってからはさらに高度な内容になるし、共通テストの対策もしないといけないしですごく忙しかった気がします。毎日同じ生活を続ける体力も受験には必要でした。
 1月に入っても共通テストの点数は伸びず、すごく不安でした。共通テストの前々日は最後の登校日で、学校の担任の先生に励ましていただき、塾で塾頭にも応援していただいたのですが、なんかもうメンタルがヤバかったです。前日は知識の確認くらいで、あまり勉強はせずに散歩していました。いざ当日になると緊張や不安は案外なんとかなるものです。私は1週間前から体調があまり良くなくて不安だったけど、本番はそれ以上に集中するので大丈夫でした(体力はキツかったですが)。リサーチでは第一志望ギリギリで怖かったので、阪大に出願すると決めました。めちゃくちゃ出願校に悩みました。学校と家で何度も話し合い、出願した後も「これでよかったかな、やっぱりあっちに出せばよかったかも…」としばらく頭から離れませんでした。大学受験で一番つらかったのはこの時期です。学部にこだわりがなく、こういう感じ…としか考えていなかったことを物凄く後悔しました。早く決めると対策の時間もとれるし、悩んで勉強に集中できないなんてこともないので、これから受験する人は時間があるうちによく考えてほしいです。絶対に!大学名、学部、勉強内容とか何を優先したいのか!!明確に!!!しておく方がイイです!!!!合格者の受験番号を見ても、早い番号には合格者が多く、後半になるほど少なかったです。余裕を持って出願できる人、早くから目標を定めている人は強いと感じました。
 二次試験は1日目が英数理、2日目が小論文と面接でした。1日目の手応えは最悪で、数学と物理が全体的に手が動かず、完全に落ちたと思い電車の中で1人泣きながらホテルに帰りました。その夜はとりあえず次の日に備えるため面接と小論文の対策としてやってきたことを確認しました。翌日、前日の失点を少しでも回収しようと小論文に全力を出そう、書けることは全部書いてやろうと、できるだけ漢字を使って解答用紙ギリギリまで埋めました。「もうどうにでもなれ」という気持ちもあったかもしれません。塾頭に合格の報告に行ったとき、「最後の点数をもぎ取る力が必要なんや」と言われました。皆さんも、分からなくて絶望しても最後まで諦めないでほしいです。
 前期の後は中期と後期の勉強をしていました。合格発表の時は全く期待しておらず、ベッドでダラダラしながら結果を見ました。自分の番号を見つけたときは信じられなかったです。嬉しさがこみ上げると同時に、やっと終わった…と思いました。間違いなく人生で一番幸せな瞬間でした。

2.學進会で大事だと思ったこと
 ①質問をすること
 ②授業中に発言すること
 ③先生と仲良く(?)なること

①質問すること
 高1の頃は恥ずかしくて、授業中に発言することはほとんどなかったです。正直に言うと塾テキストの発展問題は質問できなくて、よく理解出来なかった問題もあります。高校の勉強はたった1問を放置するだけで分からなくなることがあるのに、それを放置するのはもったいなさすぎました…。高2、高3になると授業内外で質問することが多くなり、理解度はかなり深まったと思います。基本的なことであっても、先生方は私たちが理解するまで説明してくださります。もし恥ずかしくて諦めてしまっている人がいたら、疑問は積極的にぶつけてほしいです。

②授業中に発言すること
 ①と重なる部分もあるのですが、「ここで何を思う?」の質問に答えられるようになることが学力向上のカギだと思います。間違えれば恥ずかしくて記憶に残るし、正解すれば自信になります。別解を教えてもらえることも多いし、その発言に対してコメントをもらえるのでメリットしかなかったように思います。それに授業中に話せるのは、単純に楽しいです。

③先生と仲良くなること
 仲良くなるという言い方をしていいのか分からないですが、先生に気軽に話しかけられる関係性を築くことは、受験を乗り越えるコツだと思います。先生方はいつでもフランクに話してくださりますが、こっちから話しかけるのに躊躇したりすることがあると思います。仲よくなっているとこっちから話しかけやすいし、話しかけやすいとささいなことでも質問しやすく悩みも相談しやすいです。あと、直前期は1人で勉強していてゲロ病みするので、人と話せると明るい気持ちになれます。共通テスト直前はかなり不安で焦っていたのですが、前日に塾頭に「応援してください」とかいうよく分からない頼み事をして、たくさんアドバイスをもらいました。緊張もほぐれるし、直前の過ごし方や当日の動き方をイメージできたので、話しかけに行って正解だったと思っています。

3.各教科の使用教材と勉強法
私が受験に使った科目は以下の通りです。
・英語 ・数学 ・物理 ・化学 ・小論文 ・国語(共テ) ・倫理政経(共テ)

【英語】
・シス単 ・速読英単語上級編 ・ジーニアス英熟語 ・英文解釈 ・英文法ファイナル問題集 ・Next Stage ・やっておきたい英語長文500、700 ・The Rules 1~3 ・塾の配布プリント ・阪大の英語20カ年 ・大阪大学の赤本

 英単語は早めに覚えましょう。私はずっと花田先生にヤバイと言われながらも放置し続け、結局シス単を真面目に勉強したのは高2の冬でした。それでも曖昧な部分が多く、高3でも苦労することが多かったです。単語では少々苦戦しつつも何とか得意科目といえると思います。高3になって実感したのが、雑談というか一般常識?がすごく大切です。長文のテーマは日本語でも難しいものが多く、訳せても何の話かよく分からないことが結構あります。その時に事前知識があると理解しやすいし、先の展開も予測できます。花田先生が授業で扱った話の関連知識を説明してくださると思いますが、毎回メモして帰りの電車で調べていました。本番の小論文では、先生が仰っていた「セレンディピティ」の話題が出ました。その部分は詰まることなく理解できたし、雑談は英語に限らずどの科目にも役立つと実感しました。私はLINEを開いたときについでにLINEニュースを読むようにしていました。あと、塾のTwitter(今はX?)でも時々ニュースが取り上げられていて勉強になります。
 英作文は栗林先生に鍛えていただきました。書き方を知っているかどうかだと思います。模試から本番まで全部、先生に教わった書き方で乗りきりました。単語が長文と少し違ってくるので、普段の単語の勉強とは別で勉強する必要があると思います。授業で扱った単語、添削してもらったノートに書いてあった単語を覚えるようにしていました。自由英作のネタとして、英作文でも雑学は必要になります。あと、自分がしやすいミスを把握できているといいです。書き終わったあと、そこに注意して見直すことでミスがグッと減りました。私は三単現のsを忘れることが多かったです。
 リスニングはYouTubeでひたすら短文を聞きました。「ケンドラ・ランゲージ・スクール」というチャンネルの動画を聞いてセリフを見ずに発音するのを繰り返しました。リスニングのための時間をとりたくなかったので、毎晩ドライヤーをしながらイヤホンで聴いていました。1ヶ月くらい続けて、ある日突然共通テスト形式の問題も聞き取れるようになり、そこからは得意科目といえるまでできるようになりました。YouTubeの動画は共通テストの前日まで聞き続けました。

【数学】
・塾テキスト ・1対1対応の数学ⅠAⅡB ・新スタンダード演習ⅠAⅡB ・スタンダード数学演習ⅠⅡAB 受験編 ・クリアー数学演習Ⅲ 受験編 ・塾の配布プリント ・阪大オープンの過去問 ・阪大の数学20カ年 ・大阪大学の赤本

 いつも言われることですが、基本が一番大事です。私の場合、高3の二学期までなかなかできるようにならず、塾頭の授業中の質問にも答えられないことが多かったです。高1の時に感覚で勉強して、基本の動きの意味を考えられていなかったことが原因だと思っています。皆さんには、屁理屈でもいいから自分の動きに理由をつける習慣をつけてほしいです。
 塾頭の動きを真似し、何を聞かれるかを考えて思いつくことを書き出して取り組むようにしていました。続けていると夏頃から急に問いかけに反応出来るようになりました。答えたことが違っていても、発言出来ることが嬉しくてどんどん授業が楽しくなりました。共テ後は学校でオープン模試の過去問を添削してもらいました。

【化学】
・高校新演習 ・セミナー化学 ・重要問題集 ・学校の配布プリント ・塾の配布プリント ・阪大の化学20カ年 ・大阪大学の赤本

 桐村先生の質問に答える!有色有臭気体とか、沈殿する金属とか、絶対聞かれます。「わかる人?」って聞かれたときは積極的に手を挙げるようにしていました。あと、化学基礎の時から多くの物性を叩き込まれると思います。「こんなん覚えてどうするん?」と思うかもしれないですが、特に理系の人は絶対に覚えておいた方がいいです。先に覚えておくと無機有機、特に単純暗記が多い無機がかなり楽になりました。

【物理】
・高校新演習 ・実践アクセス総合物理 ・漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本(力学・熱力学編、波動・原子編、電磁気編) ・重要問題集 ・名門の森(力学、電磁気) ・塾の配布プリント ・阪大の物理20カ年 ・大阪大学の赤本

 すごく苦手でした。最後までできるようになりそうな気も、できるようになった気もしませんでした。とりあえず公式の定義を正確に押さえることです。多くの公式をどう使うかで頭がいっぱいになりがちですが、条件からその公式が使える場面かどうかを見極めないといけないです。あとは状況を整理していけば見えてくることが多いです。整理の仕方は桐村先生の授業を真似ていれば身に付くと思います。

【国語】
・古文単語315 ・完成古文単語321 ・生きる現代文キーワード ・生きる漢字・語彙力 ・漢文早覚え速答法 ・漢文 句形とキーワード

東先生の説明通りに問題を解いていれば何とかなると思います…多分。高3は現代文の漢字や日本語の意味を1つ1つ勉強するような時間は無いので、せめて授業や問題演習、毎週の小テストで出てきたものは覚えるようにしていました。現代文でも雑学は役に立ちます。古典はわからないです。古文とか本当に本当に理解できないことだらけでした。

【倫理政経】
・蔭山の共通テスト倫理 ・蔭山の共通テスト政治経済 ・完全MASTER倫理問題集 ・完全MASTER政治経済問題集

 理系の人は地理選択が多いと思いますが、私は全く好きじゃなく、塾頭の勧めで倫政を選択しました。地理よりも暗記は多いけど、歴史みたいにストーリーがあって面白いです。それに英語の長文や現代文のテーマになったりするもあるので知っていると強いです。
 勉強方法ですが、共栄では理系は授業が無かったので全て独学でした。YouTubeの「ここみらいチャンネル」が分かりやすくてお勧めです。特に倫理!難しい思想が多く、参考書で文字だけ見ていても何を言っているのかさっぱりわかりません。動画を見て、参考書で整理して、問題集を解いて…を繰り返しました。演習でわからなかったところや知らなかったことを書き込んで参考書を充実させていく感じです。蔭山の~もイラストが多いし内容が面白いです。いわゆる黄色本も購入はしたのですが、分かりにくかったのと色合いが好きじゃなくて使いませんでした。

4.先生方へ

【塾頭】
 数学の論理的な話が理解できない私をここまで導いてくださったのは、間違いなく塾頭です。授業中はいつも私の反応を気にかけて下さり、分からない時は分かるまで説明していただいて、見捨てないでくださって本当にありがとうございました。理解できずに何回も授業を止めてしまってすみません。
 先生の授業は雑談がめちゃくちゃ面白くて、ずっと笑っていた気がします。数学のことだけでなく、志望校や勉強の仕方、受験校など…たくさんアドバイスをいただきました。すごく頼りにしていました。もらった言葉はずっと大切にしたいものばかりです。面談報告書と卒塾時の”栄光に向かって”は宝物です。恩人だし尊敬する人だし、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

【奥さん】
 覚えておられないかもしれませんが、共通テストの前に「友達の合格を喜べる子は今までも大丈夫やったから大丈夫!」と肩をたたいてくださったことがあります。その頃は模試の点数が全然上がらず、かなり不安になっていたのですごく嬉しかったのをよく覚えています。そのあと1人自習室で涙が止まりませんでした。いつも奧さんの「いってらっしゃい!」「しっかりがんばってね」でやる気が出るし、元気になれました。ありがとうございました。

【花田先生】
 一番質問したし、一番愚痴を聞いてもらったかもしれません。英語も数学も、説明していただいたことを理解できなくて…何度も困らせてしまいました。でも全部楽しかったです。単語の覚え方から長文の読み方まで教えてもらって、かなり心配されながらも先生のおかげで英語を武器にすることができました。英語が一番好きだったし、自信を持てました。
 授業中は日本語なのに話の内容が理解できなくて嫌になることも多かったけど、分かるまで説明していただいて何とかなりました。直前期の大量の添削もありがとうございます。あそうだ、私は先生の絵はみんなが言うほど下手だと思ったことないです。

【桐村先生】
 大嫌いな物理を受験で使えるようになったのは、桐村先生のおかげです。先生の板書はすごく見やすくて、黒板そのまま記憶に残っている部分も多く、本番は全く分からなくても「あそこにこう書いてあった気がする」と思いだして、点数をもぎ取る努力をしました。それに、テーマごとに暗記事項がまとめられていたので知識を整理するのにピッタリでした。
 化学が好きで、物理より得意だと思っていたのですが、開示では物理より化学の方が点が低かったです。悔しいです。

【栗林先生】
 毎回文法ミスを連発してすみませんでした。「こんなミスされたら泣きそうになるやんか~」って言われてしまったこともありました。一番最後に添削していただいたときに、やっとちゃんとした文章が書けていると褒めてもらい、「これは本番に間に合ったんちゃう!?」と思いました。というか、思い込むようにしました。
 私の英作文は完全に栗林先生仕様です。添削していただいてなかったらどうなっていただろうと考えると怖いです。毎回添削していただいて、ありがとうございました。

【東先生】
 現代文の授業が楽しかったです。古典漢文は…わからなくて、毎回当たりたくないなって思っていました。本番は現代文も古漢も時間は足りないし理解もできないでめちゃくちゃ焦りましたが、東先生のやり方で選択肢を絞り、最後の二択は当てずっぽうというのもいくつかあったのですが(ごめんなさい(>_<))、運が味方してくれたのか?過去最高点をとることができました。先生の授業を受けて少しは論理的に解けるようになったと思いたいです。あと髪色が可愛いです。私も大学生になったら派手にしようって思いました。

【田村先生】
 Plus教室と冬休みのリスニングでお世話になりました。Plusで進捗状況とテストの確認をしていただいて、ありがとうございました。何度か「がんばれ」と言っていただいて、元気が出ました。冬休みのリスニングは、ちょっと難しかったです。

【林田先生】
 高1のころ、教室館で勉強していると良く声をかけてくださり「がんばってるねェ」と言ってもらえて嬉しかったです。冬休みのPlusでも何度かお世話になり、何の話をしたかは覚えてないけど面白かった記憶だけあります。共テ直前期の楽しい時間は心が救われます。ありがとうございました。

【北村先生】
 出会うたびに声をかけていただいたのが嬉しかったです。冬休みとか、会話したのが北村先生だけなんてこともありました。勉強しているとどうしても気分が暗くなりがちですが、先生と話すのが楽しくて元気になれました。報告に行ったときもすごく喜んでいただけて嬉しかったです。また福知山に行くときはスタバも寄ります!

【耕作先生】
 直接話すことは少なかったですが、本館の2階にいると真っ先に先生の挨拶が聞こえてきて、スイッチが入りました。なんか大きい声出そう!って気持ちになります。あらためて挨拶って大事だなぁと思いました。ありがとうございました。

【大橋先生】
 何度か倫政の質問を聞いていただきました。先生の薦められている方法で勉強したら、社会の点数がどんどん上がっていって嬉しかったです。勉強方法についてもアドバイスありがとうございました。共通テストの勉強は社会が一番面白かったです。すっごい寒い時期なのに先生とは外で話すことが多かったような気がします。息抜きになって楽しかったです。

 想像以上に長い体験記になってしまいました(笑)學進会なしではここまで来ることはできなかったと思います。もう一度大学受験をしたいとは思わないですが、塾の自習室や授業が懐かしくて、割と頻繁に戻りたくなります。先生方と奥さんからの手厚いサポートと、同じように頑張るクラスメイトや友達から受ける刺激が私を最後まで頑張らせてくれました。
 もちろん塾は勉強する場です。でも…學進会で過ごした3年間は勉強だけじゃなくて、うまく説明できないけど、毎日が充実して楽しくて、かけがえのない時間でした。學進会を選んだ中3の私に「センスあるな~」と言いたいです。

 最後に先生方、友達、家族に深く感謝します。みんな、ほんと~うにありがとう!!!だいすき!!!