私の大学受験は大成功と呼べるものではありませんでした。共通テストでは1番の得意教科でこけ、私立も2校不合格、塾頭に可能性のある大学をピックアップしてもらい、何とか合格した次第です。それでも皆さんに伝えられるものがあると思い、筆を取らせて頂きました。「これで後悔した」「やっておけば良かった」といったしくじり先生のような話は実感が湧かないと思いますので、「これをして良かった」という話を伝えます。
1つ目は「速読」です。私は国語が一番得意だったのですが、その得意を支えたのが速読でした。時間との勝負になる試験において速く内容を抑える事は大きなアドバンテージとなります。また、速読は国語のみならず英語や社会科目にも活用できます。読む速度だけでなく、理解力も肝要です。最速で読めても見返していたらあまり意味はありません。「結局この文章は何が言いたかったのか?」と、読み終わった後に簡潔に答えられるくらい理解力を鍛える事が、速読において大事なことです。
2つ目は「他者に頼る事」です。他者は友達や教師、塾の先生達です。将来の不安、現状の焦燥、勉強で分からない事、何もかも尋ねるべきです。前述した通り私は共通テストでコケた後、すぐに学校と塾頭に相談に行きました。それ以外にも文理の選択や社会科教科についてなど、友人や先生達と尋ね、話し合い、決める事が多くあったものです。人間思い詰めると視野が狭まりがちです。他者の意見を請う事で、視野を広げる事は、思い詰め、焦燥に駆られる受験期だからこそ有意義な事であると私は思います。
最後に、私は小学4年から高校3年生までの8年間、學進会で学び、育ちました。足を折って松葉杖で行ったり、国語の授業で怒られてベソかいたり、頓珍漢な事を言って呆れられたりと、決して褒められたような生徒ではありませんでしたが、それでもここで学んだ事や体験してきた事は、私にとってかけがえのない思い出です。楽しくも厳しい授業に、真摯に接してくださった教師の皆様に、心からの感謝の意を。學進会の先生方、こんな私をここまで導いて下さり、本当に、本当にありがとうございました。