東北大学 歯学部 (東北大震災編)

これを書いているのは2011年3月16日の深夜です。震災に遭ってまだ一週間もたたない今の心境を書きます。

 東北大学に合格した喜びをそのままに、下宿を決めるため11日の朝早くから仙台へ赴き、東北地方太平洋沖地震に遭遇しました。当時私は大学生協で受付をしている最中でした。
 あまりの揺れの大きさと長さに、その時はもうダメかもしれないと覚悟を決めました。
 運良く助かったのは、生協の建物が去年立て直したばかりで非常に丈夫だったことが大きかったと思います。
 それから2日間、避難所での生活を送り、仙台から山形へ、山形から新潟へ、新潟から大阪へと、その間様々な幸運に恵まれ、無事帰ってくることが出来ました。先生方にも大変心配をかけました。

 今は洗濯機の音や強い風の音がすると飛び起きてしまいます。ずっと余震が続いているような気がして、また揺れたと思って電灯の紐を見ても全く揺れてない…ということがしょっちゅうあります。

 テレビで現状を見ていると、今年からあの土地に住むことになるなんて考えられません。大きなトラウマになってしまい、あんなに嬉しかった合格も霞んでしまうほど、今はただただ怖いばかりです。
 こっちに無事に帰ってきても、皆があまりに平和そうなのが信じられません。今まで通りの生活が送りたいです。

 震災だけではなく、福島原発のことも含め、これから日本列島はどうなっていってしまうかという漠然とした恐怖の中で24時間テレビの前にいます。
 今、この瞬間にも地震が起こるんじゃないかとビクビクしています。

 正直に言えば、東北大学進学もどうするか分かりません。合格した嬉しさで吹き飛んだ仮面浪人の話も真剣に考えています。
 入学式は4月下旬予定ということになっていますが、それまでに復興するのか、復興したとしてもう一回あそこへ行こうと思えるのかどうか。

 しばらくは落ち着かない日々になりそうです。

 とりあえず、次は気持ちを切り替えて、合格体験記を書きます。