筑波大学 人文・文化学部

合格体験記の皮を被ったエッセイ風の何か…
「サンタクロースを信じるな」パワプロクンポケット13より

 たぶん最年少でも小3なので、これくらいは書いても問題は無いと安心しきっています。というか、小学生の方の合格体験記読者人口が気になる。その頃僕はあまり読みませんでした。なんせ学進会の掲示板の前に陣取っていると、行く人来る人から「お前邪魔オーラ」を感じないですか?…僕だけ?…

 10年間というと短く感じるかも知れませんが…実際短かったです。小学生の時は遊ぶのに忙しく、中学時代の記憶はあまりなく、高校の3年間が人生のほとんどである気がします。(もちろん土台は小学校ですし、今でも自分は子どもだと自覚しています。)

 そう言えば小3で入塾したときは2人のクラスでした。小4の最初の授業で塾頭の奥さんに怒られたのを覚えています。個人的には田中先生の社会の授業が大好きで、家に世界史のマンガがあったこともあり、歴史の知識が常識に分類されていたので、高校に入ってから、理系の誰もがルイ14世を知らなくて困りました。
 姉が2人とも塾頭の授業が面白いと言っていたので、理科にすごく期待したわけですが…予想以上に…なんというか…いわゆる斜め上を行く授業でした。なんでそんな(不?)適切な言葉選びができるのか?しかも瞬時に…未だに謎です。しかもちゃんと点がとれるので、勉強嫌いでも大丈夫。いや覚えないとダメですが、覚えられるし、本当に。
 この頃になると後々高校まで一緒になる僕のキャラクターも表れましたが、それは後述しようと思います。

 なんだかんだ、小学生は元気に遊ぶのが仕事だと思うのです。僕は家の裏手が山なので、昔は友達と山を歩き回るのが遊びの中心で、たまに迷ってマジでそのまんま死ぬかと思うこともありました。しかしその中で感覚というか、「なんでこれはこうなんだ?」といった疑問を持つ感じ、それを得られたのではないかと…。でも廃屋探検はほどほどに。高校に入ってからこれをやって、見つかって注意されたからです。(犯罪です)
 その点ゲームはダメだね。せめて仕組みを考えながらやろうぜ。攻撃力が上がってるってどういうことなのか?セーブって具体的に何をしてるの?

 中学生の時は一番真面目でした。部活は休まず朝練習にも参加し、もしかしたら高校より勉強したかもしれない。おまけに小学校の時12人だったクラスが30人程度にまで増えて、知らない人も当然増えて…まあ、交友関係は広がりましたが…まあいいでしょう。思い出したくないこともあるのです。精神的に停滞したバカ野郎でした。
 とりあえず中学校の時にやっていたことで今のプラスになったことと言えば、英語版のゲームをやっていたことでしょう。知っているゲームの英語版は本当に勉強になります。ぶっちゃけるとポケ●ンがベストです。YouTubeあたりで検索すると出てきます。例えば、That’s why I reseach pokemon.(そういうわけで私はポ●モンの研究をしているというわけだ)こんな文を覚えるだけでも勉強になると言うわけだ。
 森口先生の授業と英和辞典片手のポケモ●が僕の英語の全てです。僕としては本当にオススメの勉強法だし、後輩に「英語教えろ」と言われると、本気で●ケモンしろと言っていたのですが…誰一人としてやってくれませんでした。じゃあ訊くな!

 そのまま高校に入ったのですが、割と数奇な道を通った気がします。中3の時の因数分解が引きずって理系を諦め、文転したはいいものの世界史の授業を受けられず…(学校のクソ制度めっ!!)
 しかしそのとき救ってくれたのは、やっぱり友達でした。世界史の資料集を買ってきてくれたり、教科書や用語集をくれたり、問題集をくれたり、参考書を貸してくれたりと。
 ああ、もし自分だけの力でやろうとか思ってたらどうなってただろう???とまあ、さすがにそんなことは考えませんでしたが、実は今これを書いている紙、シャーペンも友人から借りたものだったりします。シャーペンが壊れていたせいで二次試験は鉛筆で受けたのですが、400字×4問の世界史の前に芯が尽きてしまい、自分でも読めないような真っ黒な漢字と書き直すうちに傷ついて余計に書きにくくなる解答用紙との格闘を繰り広げる羽目になりました。しかも時計を忘れたので、残り時間も分からないという…。おそらくあの時あの状態になっていたのは、日本全国の受験生の中で僕だけでしょう。実はセンター試験も時計無しで受けました。よい子も悪い子も真似……したくないって?(泣)

 中学のとき、女子が嫌いでした。
 当時は別に誰と誰がつきあって云々の話はそんなに聞きませんでしたから、バカげてるけどひがみでなく本気で嫌いだったのでしょう。二人くらいまともに話せる人がいましたが、どっちかっツーと男子みたいな人達でした。というか下手な男子より男らしかった。

 そんな状態で中学3年間過ごしていた人間が、半分ヤケで高校なんかどこでもいーわとほざく中、塾頭が勧めてくださった福高文理科学科に入学。文理「科学」なんていうからscienceをやるのだと勘違いしていたのはいいとして、これは全く感謝するべき選択だったと言わなければなりません。一番大きかったのが、女子を好きになった(と書くと語弊にもほどがありますが、要するに中学3年間持ち続けた価値観なんて半年あれば破棄するのに十分だったってことですかね)ことです。
 本当、今まで何を見てたんだと思うほど、行事では男子よりよっぽど動くし、大人っぽい気がするし、思考パターンも面白いし、というか僕みたいなのと仲良くしてくれてありがとうなのですが、とにかく衝撃でした。二次試験の英文で「私の世界には50人しか存在しない。」というものがありましたが、どうか皆さん、自分の世界を広げて欲しい。学校の行ったことのない教室に行くだけでも何かあるかも知れません。

 受験に関係ないだろうと思うかも知れませんが、少なくとも僕の受験には不可欠な要素です。冒頭、意味不明な文で始めましたが、あの文だけで理解してくれた友達がいてビックリ。以下引用。

「どこの国でもそうなんだけどね。サンタクロースを信じている連中が多すぎて困るよ。」
「えっ?いや、まさかそんな。子どもならともかく、大人になっても信じている人なんていませんよ。」
「そうかね?まじめに生きていればいつか幸せになれるのかい?『甲子園に行きたい』って言い続けていれば、本当に行けるのかね?」
「!!」

 高3の春だったと思いますが、この台詞を見た時まさに「!!」って感じでした。パワプロクンポケットは素晴らしいゲームですよ。もちろん音楽も。
 受験で言えば、「○○大学に行きたい!」というのは簡単。黙ってそれに見合う努力をすればいい。「目標があるんだったら、その方向に向かって努力しなければ、1㎝だって近づけやしないんだ。」と、会話は続きます。

 不安になったり心配になったりするかも知れません。僕も11月模試で世界史が50点くらいだったりしましたが、悲観せず続けてたから受かったんです。

 同じキャラの言葉ですが、「気持ちは行動で示せ」で、絶対それが正しいと思ってたから、僕は、別に悪くないのに謝られたり、心配したりと言うことが嫌いになってしまいました。心配するくらいなら何か手伝えばいい。結果を気にするくらいなら、未クリアのゲームを消化していればいい。

 塾頭に「0か100かの人間」と言われたらしい。
僕は、対象が誰であれ、「努力が足りないければ合格しないのは当然」と思うような人間でした。(『です』って書くか迷った)
 が、これは自分の合格発表を見た後の話ですから追記にしかならないのですが…「努力が足りない奴は受からない」これはやっぱり正しい。では、合格しなかった奴は努力が足りなかったのか?
 「そうだ!」とは答えられなくなりました。

 努力すれば受かると思っていたからですが、努力しているところを見ていた人間からすると、「落ちた」と言われると、うわっ、泣きそうなんですけど、「そっか」と…、別に慰めはしないけど、辛いものがありますね。そんな長い付き合いじゃなく、その直前まで名字を知らなかった人だとしても。

 もし、僕が試験当日の朝、ホテルのポットで牛乳を沸かしてポットを爆発させた話とかしてあげていれば、緊張を少しでも取り除けたのでは?とか、無駄な考えをしてしまいます。

 ところで、受験勉強って何でしょうか?
 国数英社理の話しはもちろんですが、それは狭義の話でしかないような気がします。それだけやっていれば受かる…と、そうかもしれません。やってないので分かりませんが。
 受験勉強が団体戦か個人戦かというのは、学校長と担任の間でも別れる話なのですが、前者は広義、後者は狭義な気がします。

 僕の受験勉強は広い方でした。日常生活と、それから学校生活はどうしたって含まれているものです。何か打ち込めるといい、と言われますが、僕で言うところの音楽は、息抜き以上の何かでしたし、学校生活における価値観の変化は、たぶん必須のイベントです。
 世界史の授業を受けていないというと、独学でスゴイと言われ、面倒なので独学と言うことにしていましたが…。実際の所、独学ではありません。音楽の勉強だってウエブで閲覧して知識を得ているわけで、そもそも独学など不可能なのです。
よって受験勉強は団体戦。 Q.E.D

 構成を考えずにつれづれ書いているので、予想通り支離滅裂な文章になっているようですが、そろそろマトメ。

 受験勉強は楽しみましょう。一般的には辛いと思われていますが、あまつさえ人生の一番辛いときだと言われたりしていますが、そんなことないです。楽しむ余地は十分にありますし、すっかり余裕がなくなるほどではありません。
 あと、自分の努力を認める努力をして下さい。僕は人の話を聞かないたちで、後期試験受けたくなかったり、私立を受ける必要なくない?発言をしたりと、最後までゴーイングマイウエイで素直じゃ無いんですが、そんな人間でも「1年前に3割しかとれなかったのに、7割もとれてよかったじゃないか」に対して「元が低すぎただけ」とか言われると、おとなしく褒められようぜぇ~と思います。
 自分の努力を認めることは自信につながります。「俺が落ちるわけない」とまでいかなくていいので、(というかいくな!)ある程度の自信は持ってほしい。さもないと…うゎっ、また泣きそう。

書きたいことはだいたい書いたかな?

 塾の先生方、別に反抗しているつもりは無くても、どうも言うことを聞かなかったために度々気をもませることになってしまい、すみませんでした。

 また、最終的に第一志望に合格でき、ありがとうございました。

 こんな変わり者の話でよければ、授業のネタにしてくださいまし。

 太陽暦2012年 2月16日