京都大学 工学部

まず始めに、僕を6年間温かく…時には厳しく…そして大変な努力と並外れた洞察力を持って指導して下さった西田先生、森口先生、東先生、桐村先生をはじめ、お世話になった先生方に心から感謝の意を述べたいと思います。
先生方の生徒にかける思いや熱意の強さは学年が上がるごとに、より一層ひしひしと感じられました。授業の素晴らしさは言うまでもありませんが、學進会ほど生徒を本当の意味で大切にしてくれるところは日本中探しても無いと思います。
 この6年間言い表せないほどお世話になりました。入塾1日目のチェックシートに『塾頭』と書くところを間違って『熟頭』と書いているのを西田先生に見つかり、『そんなん書かれたら頭が熟してしまうやんけ!』と、突っ込まれたのを覚えています。そんな僕が6年間、頭を熟させることも無く、無事現役で京都大学工学部に合格出来たのも、僕に勉強の仕方と勉強に対する価値観を持たせていただいた學進会の先生方のおかげです。本当にありがとうございました。

 さて、この6年間を振り返ってみると…まず思い出すのが、忘れるはずも無い衝撃の日…學進会入塾1日目のあの授業です。
 授業のチャイムと同時に西田先生が入ってこられました。当時、學進会の「が」の字も知らなかった僕でさえ、何かただならぬものを感じました。数十分の緊張の時間の後に、西田先生がいったん教室から出て行かれました。そのとき…こともあろうか同じ教室にいた数人が話し始めたのです。当時の僕にとって授業中に友達が私語をしているのはよく見る光景でもありました。(僕はしなかったですが笑)数分後に西田先生が帰ってこられました。話し声の響く第2教室…。塾生の皆さんなら入塾したての僕たちが、この後何を経験したのかは分かると思います。
 こうして僕は、入塾1日目にして學進会という場所は学校や他の塾とは違う、本気で勉強するための、どこか神聖な場所というイメージを感じ取りました。

 当時の僕は、勉強なんてゲームや遊びの合間の単なる作業だと思っていましたから、自分から何かを学びに行こうとするよりは、むしろ課題をこなすという作業をしているに過ぎませんでした。勉強に対する意識が変わり始めたのが中学2年の頃。ちょうど學進会にも慣れ始め、宿題ノートのコメントに真剣に向き合い始めた頃でした。

 中学2年の頃、少しは勉強に対する意識が変わってきた僕でしたが、そのあと何度も伸びの時期と伸び悩みの時期を繰り返しました。自分が伸びているのを本当の意味で実感できたのは高3の秋から冬にかけてでした。成長期に自分の身長が伸びていくのが自分でもハッキリ分かるように、この時期自分で自分の実力が伸びていくのが分かりました。実際、ジワジワと終わりに近づいてきた塾の授業でも解ける問題が増えていきました。
ここで皆さんに教訓として伝えたいことは『伸びの時期まで耐えろ』ということです。人にはそれぞれ個性があるのと同じく、実力が伸びる時期も本当に人それぞれです。始めからずっと同じペースで伸び続ける人、何かのきっかけでずっと蓄えてきたモノが爆発する人。特に後者の人は、伸びる時期が人によって異なる以上、各人が自分の伸びの時期まで耐える必要があります。なかなか伸びないと感じても諦めること無く自分の中に色々な経験を蓄えていくようにして下さい。それが、いつか何らかのきっかけで有機的につながってけば、その時自分の伸びを実感できます。来たるべき『伸び』に備えて、日頃から出来ることを精一杯しておきましょう。
 誤解の無いように言っておきますが、伸びは何もしないで待っていても来るはずがありません。せっかくのチャンスが来ても自分の中に爆発する材料が揃っていなければ不完全燃焼に終わります。常に自分から伸びを掴まえに行くという気持ちを忘れないで下さい。

 以降先輩としてのアドバイスや先生方への感謝など、教科ごとに書いていきます。

数学 数ⅢC ハイレベル数学 マスターオブ数学
 数学はやはり、何と言っても西田先生の質問に答えられるようにして下さい。あの質問に答えられるか答えられないかが1つの大きな指標になると思います。
 僕も一時期、西田先生の質問の正答率が悪かった時期がありました。それでも次は必ず答えようと、いっそう張り切ったのを覚えています。皆さんも答えられないことに負けずに、いっそう闘争心を燃やす気持ちで授業に向かって下さい。
 そして西田先生といえば、授業の合間に話されるトークが醍醐味です。中学の頃は、このトークを聞くために頑張っていたようなものです。楽しい話、おもしろい話、励まされる話、こわ~い話(怪談では無く笑)などいろいろな話が聞けますが、僕の場合、励まされることが本当に多かったです。
 西田先生には6年間ずっと、励ましていただき、勉強のモチベーションを与えていただきました。本当に、本当にありがとうございました。

 マスターオブ数学は、花田先生にお世話になりました。花田先生のおもしろいたとえ話、サッパリとしていて本質を突いた説明が好きでした。マスターオブ数学では、数学の奥深さや面白さを実感できました。後半の授業からは特に1問1問が重厚でしたが、解けたときの快感もその分大きかったです。何通りもの解法が用意してあり、いろいろな見方を身につけられ、得られるものも多く、経験値を蓄えるのに本当に役に立ちました。一年間ではありましたが、楽しい数学を味わわせていただきました。本当にありがとうございました。

英語  ハイレベル英語 マスターオブ英語
 英語は授業ノートに書いたことをその日の内に覚えてしまう気持ちで取り組んで下さい。後から覚えようと放置しても結局出来ないです。文法語法の基本的なものは、一年のうちに完璧を目指して下さい。特に理系は理科や数学にかける時間が多くなっていくので、一年時点での英語の仕上がり具合は入試にも影響します。
 また、授業で扱った長文はもう一度読み直すクセをつけた方が良いです。一度扱ってればそれほど時間はかからないので、空いた時間に授業を思い出しながら読んでみることをオススメします。英語は一番鈍りやすく、カンを取り戻すのも大変な教科です。自分と英語の距離を空けず、できるだけ毎日英語に接して下さい。
 森口先生には6年間本当に多くの授業でお世話になりました。森口先生の体験談は毎回ワクワクさせられ、とてもおもしろかったです。授業の運びがとても上手で、毎回歯切れ良く、心地の良い、流れるような授業でした。
 合格を報告したときメチャクチャ喜んでいただき、良い報告ができて良かったと思いました。これからも体調にお気をつけて、あのキレのある授業をいつまでも続けて下さい。本当に6年間お世話になりました。ありがとうございました。

理科  大学受験物理 大学受験化学
 言うまでもありませんが、理科は理系にとって非常に大事です。理科を安定させることは合格のための大きな必要条件になります。まずは塾の小テストの点数を安定させることを目標にして下さい。理科は11月頃まで新しいことを習い続けるので、現役生はどうしても演習が不足がちになります。できるだけ理科の演習を大切にして欲しいと思います。
 理科も数学と同様に、同じ問題集を完璧に仕上げる必要があります。現役生は本当に時間に追われることになるので、いろいろな問題集に手をつけすぎないようにして下さい。結局は時間のロスになってしまいます。また一つ一つの単元をその度に深く掘り下げて学ぶようにして下さい。習いたての頭で勉強した方が効率がよいです。ただ知識系はあまり掘り下げても意味が無いので、ほどほどにして下さい。
 桐村先生には二年間、本当にお世話になりました。桐村先生の授業ノートのおかげで授業で扱った問題の解き方の確認も短時間で済ませることができ、基本知識が全てつまった授業ノートはとても重宝しました。今まで本当にありがとうございました。

国語  ハイレベル国語
 国語はセンターと記述とでは全く別の科目のような感じがしました。僕の場合、センターでは全く話になりませんでしたが、記述はまだマシでした。自分の受ける大学が短時間勝負なのか、じっくりと読んで答えの要素を探すのが大事になるのかを知っておくことは大切だと思います。
 授業では東先生の説明をしっかりと聞いて下さい。特に板書しながら付け加えられる説明や他の人の質問への返答をメモっておくと良いです。解くために必要な考え方は全てその説明の中に入っています。
 国語の場合、なかなか板書しにくいことも多いので説明をしっかりと聞き、自分で分かるようにマトメておいて下さい。僕は国語の二次対策にはハイレベル国語で扱う問題と過去問2年分しかやりませんでしたが、それでも試験の手応えは十分に得ることができました。解答を書くときはしっかりとポイントを意識し、一回一回の授業を大切にして下さい。
 東先生のおかげで、始めはとらえどころが無く感じた国語の問題の解き方をしっかりと身につけることができました。国語が2次で使えたのも東先生のおかげです。本当にありがとうございました。

 最後に後輩の皆さん、學進会での勉強をぜひ楽しんで下さい。百戦錬磨の先生方が正しい方向に導いて下さると思います。一年ないし二年間、全力で頑張ってみて下さい。

 皆さんが無事に第一志望に合格出来ることを心から願っています。
 最後に皆さんにこの言葉を贈ります…。
  Where there is a will there is a way.