名古屋大学 経済学部

私は皆から少し遅れて後期で合格を手にしました。正直、前期に落ちたときは今まで生きてきた中で最も悲しかったです。今もその痛みは癒えてないです。しかし、国公立の志願倍率からも分かるように、現役時に第一志望に合格できる人なんてほんの一部の人間です。多くの人は辛酸をなめなければなりません。これから受験に挑む後輩達には、どうかその数少ない勝ち組になって欲しいと思ってこの体験記を書きます。少しでも参考になれば幸いです。

 今振り返ってみて一番悔いが残るのは、11月からセンターまでの過ごし方です。私の場合、日本史と生物の勉強は高2の終わりから始めていたので、その分2次試験に力を入れていました。他の受験生がセンター試験へと照準をシフトさせていく中、私はこのスタンスを変えず2次を重視していました。そのため、反動として11月頃記述模試の偏差値が急上昇し、阪大模試では全国1位という今となっては笑い話まで作ってしまいました。
 そこで、私は数学が苦手だったのできちんと対策を立てましたが、このスタンスを12月中旬まで貫きました。結果、得意の英語と国語で大失敗し、目標点-60点…。これが私の前期不合格の最大の原因だと思います。当然私立の併願校もセンター受験で押さえられず、マークミスの可能性にも怯えながら受ける2次試験では力を遺憾なく発揮することができませんでした。

 ただ、理科と社会のスタートを早く切れたのは良かったと思っています。Plus教室のプリントをいつまでに終わらせるか決めて逆算し、ペースメーカーとして利用しました。
 日本史は、教科書の太字を覚えながら、各時代のキーパーソンを軸に歴史事項をまとめたサブノートを一から自分で作りました。ポイントは、細かく作りすぎないことです。
 また、生物は、薄めの教科書レベルの問題集を多少記述問題があっても解きまくり、「田部式」など能動的に使える参考書を読みました。私は中学理科の知識はゼロですが、センター本番では平均点+20点とりました。でも、中学の知識はないがしろにしないで下さい。高3になれば痛いほどよく分かります。

 また、最後の最後に私を救ってくれたのは、数学と日本語力でした。高1の時に入塾して以来、珍解答を続出しながらも何とか食らいついてきたものの、小3の筆算の割り算でつまずいた私にとって、数学は永遠の苦手科目でした。
 でも、周りにいる文系の塾生達の数学力の高さに圧倒され、自分も数学を解けるようになりたくて地道に努力を続けました。私の2次試験の勉強は、数学を中心に回っていたといっても過言ではありません。
 結果、センターで185点/200点とることができ、後期にも納得がいく大学に出願できました。

 そうはいうものの、ボロボロの状態で受けに行く後期試験では、何と現代文が小論文に変わっていました。しかしテーマが「学校教育に最適な政治体制について」で、法学部志望だった私には有利に働いてくれました。友達に「おばさんくさい」とののしられようが、日本語力や雑学を養って下さい。

 最後に、受験には学力だけでなく運も精神力も必要です。「入試では、人間を試される。」これは事実です。勉強ほど努力が正直に反映されるものはないけれど、努力した者が報われるとは限らないのが受験です。しかし、成功した者は必ず努力しています。これは塾頭がよく言う言葉です。
 後輩の皆さん、頑張って下さい。

 先生方には本当にお世話になりました。言葉では言い表せないほど感謝しています。