大阪大学 理学部

受験とは一筋縄ではいかないものです。これから受験を控える皆さんへ、これから書くことが参考になれば嬉しいです。

 1年生になる皆さんへ
 高校生活の三年間は、長いようで短いものです。気を抜いているとあっという間に過ぎてしまいます。難関国公立大を目指す人達には、1日1日を大切にして欲しいと思います。高校に受かって一休みしたいと思っている人もいるでしょうが、息抜きと勉強の両立が重要です。三年間コツコツ積み上げていくことが受験成功への王道です。多々、やり過ぎも禁物です。

 2年生になる皆さんへ
 2年生は理科を始めましょう。1年の時の勉強スタイルを保ちながら、理科に割く時間を増やしていきましょう。2年生の最後の模試で理科が入ってきます。そこで乗り遅れなければ、その後も好調の波に乗り続ける可能性が高いです。また、ここである程度志望校を絞り、先を見据えておきましょう。こうすることでモチベーションが高まります。

 3年生になる皆さんへ
 3年生はラストスパートの年です。志望校の判定が良い人も気は抜けません。悪い人も諦めてはいけません。3年生が最も伸びる時期だからです。まず始めに志望校がセンター重視なのか、2次重視なのか調べます。センター重視なら、苦手分野を早めに克服しよう。気持ち次第で何とかなります。2次重視なら、今までの勉強量がものを言うはずです。志望校と同じレベルの赤本を早くからちょくちょく解いてみるのもいいかもしれません。
 3年生は色々辛く、ストレスも溜まりやすいかも知れませんが、これを乗り越えることが、かけがえのない価値のある経験となって、今後の人生に何らかの形で活かされることでしょう。

 最後に…
 三年間、受験という重荷を常に背負うことは、僕も経験したことですから辛いということは十分に分かっています。受かったときの嬉しさは、辛さの三倍です。その辛さを乗り越え、努力し続けることは並大抵の忍耐力では無理です。もし勉強する気が無くなったら、一度、受験戦争の中にいるのは自分だけじゃなく、自分を支えてくれる両親や周りの人々もそうなんだということを自覚して下さい。
 朝早く起きて弁当を作ってくれたり、受験勉強に励む僕たちを気遣ってくれたり、高い学費を払ってくれる親を裏切らないで下さい。それは親の期待を裏切るというのではなく、人間として親の苦労に報いようとする気持ち、これを決して失ってはならないと戒めているのです。
 この気持ちさえ持っていれば、どんな逆境も乗り越えられ、人間的にさらに成長するでしょう。努力に適うものは何もありません。
 天才になる素質は万人の一人しか持たないが、努力の天才になる素質を持つのはみんなです。