京都大学 工学部情報学科

受講:一斉授業atama+・速読聴英語河合塾マナビス
その他合格校:早稲田大学・東京理科大学(特待合格)

【目次】
戦績
はじめに
學進会の良さ
僕の勉強の仕方や考え方について
終わりに

【戦績】
共通テスト 962点(自己採点)
京都大学 工学部 情報学科 合格
早稲田大学 基幹理工学部 学系3 一般合格
東京理科大学 創域理工学部 情報計算科学科 A方式(共テ利用)B方式(一般)特待合格
気象大学校 一次試験(筆記試験)合格

【はじめに】
 こんにちは、僕は京都大学工学部情報学科に合格した福知山高校生です。中学2年の冬に學進会に入塾しました。飽きっぽく、あまり継続して勉強ができるタイプではなかった僕が、なぜ共通テストで京都府下の全公立高校内1位の得点を勝ち取り、最難関である京大工学部情報学科に受かることができたのか?それは間違いなく學進会のおかげです。
 學進会に興味がある皆さんや、難関大学を志望する皆さんに、少しでも役に立てるように、僕が考える學進会の良さや、僕の勉強の仕方や考え方の一部をここに記そうと思います。

【學進会の良さ】
 一つ目の學進会の良いところは、生徒が積極的に参加しながら授業が進んでいき、楽しいところです。一斉授業と聞くと、ただ一方的に先生の話を聞くだけの授業であるかのように思えるかもしれませんが、學進会の授業は授業中に質問し放題ですし、先生も生徒の理解度をチェックする質問を投げかけてくることもあります。そして生徒がした質問の内容や、生徒の質問に対する反応を分析し、先生が生徒に合った教え方を選んだり、教える内容を少し変えたりします。
 自分が授業の進行に携わっているという感覚が、授業に臨場感を与え、授業をより面白くします。先生の質問に生徒が答えを言い合う場面もあり、友達と答える速さを競い合うのが、僕の一番の楽しみでした。

 二つ目の良いところは、入試本番の視点で一斉授業を受けられるところだと思います。数学の問題の解説時も、ただ「この問題は、こういう解き方をすると上手く解ける」と、天下り的に教わるのではなくて、「問題のどこに注目すべきか?」「どのような考え方で解法を選択すべきか?」と、受験生の視点から先生が実際に問題を解いていきます。
 実は學進会の数学の先生は、高3の難関大学向けのハイレベルな授業を除いて、授業前にあらかじめ問題を解いておくということをほとんどしません。僕は、最初にそのことを知ったとき「授業準備をしないなんて、手抜きでは?」と思ったのですが、そうではなく、先生は受験生が本番に問題を解くときの思考を、生徒の前で実演しているのです。もちろん、授業準備をしないので、先生の教え方が行き当たりばったりになることもあります。ですが、そのような臨場感があるからこそ、問題を解くときの考え方や、問題を解いている途中に詰まったときの対処法を知ることができるのです。
 国語の授業などでも、同じように入試本番での考え方を重視します。東先生の国語の授業では、生徒を当てて、問題の答えを言わせるのですが、その際、東先生はその生徒に「なんで?」と尋ねます。どのようなプロセスで答えを導いたかを尋ね、正しい手順で答えが出せるように矯正するのです。慣れないうちは、「どんな方法で答えを出したって良いじゃないか」と思うかもしれませんが、東先生の教える方法はとても時間的な効率がよい解き方で、その解き方で解かないと大幅に時間をロスします。共通テストの国語は、1問に対し割り当てられる時間がとても少なく、効率的に解かねばとても間に合いません。そのため、効率の良い方法で解けるようになることが、共通テスト国語では必須なのです。

 三つ目の學進会の良いところは、本質が学べるところです。問題の解説の際も、その問題だけの解き方を学ぶのではなく、その問題の背後に潜む重要な知識、考え方を学べるような授業になっています。そして、授業中の演習の中で、その考え方や知識に何度も出会うことで、知らぬ間に生徒の中にそれらが定着します。もちろん、自主的な復習、演習は大事ですが、授業とその復習だけでも、受験の上で必要な基盤が得られます。京大入試などでは、その大学専用の対策も必要ですが、學進会の授業だけである程度は戦えます。

 四つ目は、先生から勉強のアドバイスがもらえるところです。學進会では、模擬試験の結果を自分の担当の先生に見てもらうと、先生が日々の授業と模試結果から総合的に判断し、アドバイスをくれます。その内容は、オススメの参考書や単語帳、日々の勉強の仕方など様々で、とても参考になります。僕は「自分の今の実力で大丈夫なのか?」ということがいつも不安だったので、先生からのアドバイスがいつも楽しみでした。また、休み時間に先生に質問をしたときに、ついでにアドバイスをもらえる事もあります。

 五つ目は、自分にあった学習スタイルが選べるところだと思います。今まで一斉授業の話をメインで書いてきましたが、學進会にはそれだけでなく、atama+などの個別指導河合塾マナビス映像授業なども受けられます。
 僕が高校3年生になる前は、Plus教室という個別指導教室があり、僕はそこでリスニングの対策や英文法・古文・漢文などの復習、演習などをしていました。僕は一人で勉強するのが苦手なタイプだったので、Plus教室で先生達や他の生徒が周りにいる中、勉強に来て、とても集中できました。
 高3生になってからは、速読聴英語をとったり、atama+で世界史をとったりしていました。また河合塾マナビスは、共通テストやそれぞれの大学に特化した対策ができて良かったです。

【僕の勉強の仕方や考え方について】
 僕の勉強の仕方や考え方について書きます。あくまで僕個人の方法、考え方であるので、参考程度に読んでもらえると良いと思います。

《共テ全般について》
 京大では、共通テストよりも2次試験の配点が大きく、また僕は共テの形式が得意だったので、2次対策をメインでやっていました。共テ対策として、世界史はatama+マナビスで、英語は速読聴英語で、国語は中3から東先生の授業でしていましたが、それ以外の教科で本格的に共テ対策をし始めたのは、高3の12月頃からだったと思います。11月後半に受けた全統プレ共通テスト模試では、91%をとれていましたが、その後急にスランプになり、12月にとったマナビスの共テ予想問題では点数が8割未満になってしまったので、焦りが出てきました。そのため、冬休みは各予備校の共テ予想問題を買って演習していました。
 共通テストは時間との勝負です。物理、世界史、情報は、それほど時間が厳しい感じではないと思いますが、それ以外は限られた時間で多くの問題を解かねばなりません。比較的余裕のある教科でも、1つの問題に詰まってしまい多くの時間をロスしてしまう危険があるので、「詰まったらテキトーにマークして後回しにする」ということを徹底するべきです。その場では解けなくとも、あとで戻って見返してみると、見逃していた条件に気付いて簡単に解けるというのも良くあります。簡単な問題に詰まってしまっていても、無駄に時間をかけてはいられないので、迷わず飛ばしましょう。
 また、共通テストは2次試験と比べて内容が易しいので、ケアレスミスが大きな痛手になります。ケアレスミスを防ぐために、僕はできるだけ頭の中だけで処理をしようとするのではなく、紙面に矢印や丸などの簡単な印をつけながら処理をしていました。そして、マークミスには気をつけましょう。時間に余裕があるなら、マークミスしていないか?調べる時間をとった方が良いです。僕は、全教科でマークミスしていないかを調べる時間をとりました。
 結果的に僕は、962点という高得点がとれましたが、もともと2次試験で稼ぐ気だったので、ボーダー以下でも出願する予定でしたし、解いている最中は焦らないようにするため「9割とろう」などと考えないようにしていました。「いつも通りやれば、なんとかなるだろう」と模試感覚で本番を受けると、あまり緊張しませんでした。

《共テ世界史について》点数95/100
 福知山高校では、理系が世界史の授業を選択することはできないのですが、僕は理系であるにも関わらず受験に世界史を選択しました。理由は、世界史というストーリーの面白さに惹かれたからです。世界史は日本史よりも現代と連続している感じがあり、勉強していて面白いです。また、理系にとって世界史は結構穴場なのです。理系は文系と違い、2次試験で世界史を使わなくてよく、共テさえ解ければ良いので、用語を完璧に書ける必要はありません。例えば中国の女帝の名前が思い出せなくても「則天武后」という名前を見て「中国の女帝だな」と、思い出せさえすれば良いのです。また、世界史は知識を覚えてさえいれば基本とれるので、地理よりも得点が安定しやすいです。共通テストは用語の知識よりも世界史の流れを追うことを大事にする傾向があるので、名前を覚えるのが苦手な僕にとってはチャンスでした。
 僕は主に一問一答などによる用語の暗記よりも、流れなどの「理解」を重視して勉強していました。世界史は媒体を変えながら何度も周回するように勉強すると身に付きやすいと思います。確か、『世界の歴史(漫画)』→『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』→『詳説世界史』→『タテから見る世界史』→『ヨコから見る世界史』→atama+マナビスの順に読んだと思います。また、ネット上の「世界史の窓」というサイトやWikipediaなどは、面白い小話が載っているので暇なときに好んで読んでいました。入試問題に直接関係がなくとも雑学を知っておくと、それに関連する重要知識などが覚えやすくてお薦めです。共テ直前より前までは、主に暗記ではなくて読書のような感覚でやっていて、「忘れたと思ったら見返す」ということを繰り返していました。共テ直前はさすがにある程度暗記をやらないとマズいと思ったので、大橋先生に勧められた駿台の『短期攻略 大学入学 共通テスト 世界史B』や共テの予想問題集などで出た知識を詰め込みました。旧課程の問題集を使って知識を詰め込んだのは、大橋先生に「新課程のものは未だ出ておらず、旧課程の問題集は知識寄りの問題が多い」と勧められたからです。逆に共テの予想問題集は、形式に慣れるという意味で新課程のものを使いました。
 今年の世界史は易しかったと思います。地理選択の友人に世界史についての雑学が多い人がいるのですが、彼が共テ後に遊びで世界史を解いてみたら、地理よりも点が良かったという事件がありました。来年は世界史が難化するかも知れませんが、もしこの傾向が続くならば、世界史の雑学に強い理系の人は世界史を選択すると良いかもしれません。(あまりアテにはしないで下さい)

《共テ英語について》点数リーディング100/100 リスニング96/100
 共テ英語と2次試験の英語は、解く感覚が少し違います。2次英語は、英文の細かい場所にまで気を配る必要がありますが、共テ英語はスピード勝負なので、あまりささいなところに気を配っている暇はありません。とはいえ、読み飛ばしがあってはならないので、大事そうなところに印を付けるなどの工夫をしていました。また、これは共テ英語に限りませんが、順接、逆接や対比、言い換え等を表す単語であるディスコースマーカーに印をつけるのも、文章構造を簡単に掴むのに役立ちます。ディスコースマーカー扱いする人は少ないと思いますが、僕は強調や添加の意味を持つ “even” にも印をつけていました。
 大問ごとの解く順番についてですが、基本的には「もし長文の要約があれば、軽く目を通す」→「どんなことが設問で問われているかをザックリ確認」→「長文やチラシに印をつけつつ全部読む」→「設問を解く」という順番で解いていました。できるだけ、設問と長文を行き来する手間を省くためです。ただ大問4、大問8は各設問の対応箇所が分かり易いので、設問ごとに長文や意見の対応箇所を読んで解きました。
 また共テ英語といえば、選択肢の言い換えの多様さで有名ですが、選択肢が言い換えであるかを判断するときに、あまり「厳密に言い換え内容と一致しているか?」を考えすぎず、「ザックリとした意味では同じだな」というような感覚で選べば良いと思います。厳密性を重視しすぎると、余計に難しく感じます。英文を読むときに、「この英文はこういうことを言っているな~」というのをなんとなくイメージしながら読んでいたら、そんなに難しくありません。もちろん、「どの程度ザックリで良いか?」というさじ加減を知るには慣れが必要です
 少し余談ですが、僕は前日の夜8時間くらい寝ないと翌日、長文を読んでいるときにメッチャ眠くなるという現象がありました。睡眠は生理現象ですので、抗いようがありません。カフェインをとるという対処方法では、いずれカフェインの耐性がついて、コーヒーを飲んでも眠くなります。そのため僕は、共テの1、2週間前はコーヒーを飲まないようにし、共テ本番ではコーヒーを飲んで解きました。カフェイン耐性が1、2週間コーヒーを飲まないだけで無くなるのかは、専門家でないので分かりませんが、効果はあった気がします。プラシーボ効果かもしれません。

《共テ国語について》点数193/200
 旧来のものと同じ形式である、大問1、2、4、5に関しては、東先生の教えるやり方が最速だと思います。消去法推しの人も世の中にはいますが、単純に時間がかかりすぎるし、面倒臭いだけです
 大問3は新課程で追加され、他の大問とは異なった形式であるため不慣れな人も多いでしょうが、情報を処理するだけなので、ある程度演習を積めば、大問1、2の現代文よりは易しいと思います。
 僕が解いた大問の順番は、3→4→5→1→2でした。大問3、4、5で時間を稼ぐ戦略です。僕は大問1、2で時間を消費することが多かったので、この順に解いていました。また、大問3、4、5を予めマークすることによって、大問1、2でのマークずれに気付きやすくするという作戦でもあります。前半でマークズレがあったら洒落になりませんしね…。

《共テ数学について》点数 数学①97/100 数学②100/100
 数学②の選択問題についてですが、僕はベクトルで計算ミスを連発するので、数列、統計、数Cを選びました。ベクトルの要素が分数だと計算が面倒なので…。数列は計算ミスの確認が楽だし、統計は筆算するだけですし、数Cの複素数平面は実部と虚部が三角比になる事が多いので、計算が楽になると判断しました。
 ただ、ベクトル以外が難化した場合にベクトルを選択できるように、ベクトルの練習は欠かさずしていました。

《共テ化学について》点数85/100
 化学は桐村先生の授業で習った知識をベースにしつつ、「無機化学」というアプリや共テの予想問題などで知識の確認をしていました。「無機化学」のアプリは無料なのですが、入試に出ないような情報も載っているので注意が必要です。桐村先生に必要な情報かどうかを確認しながら使っていました。

《共テ物理について》点数100/100
 計算ミスしないように、できるだけ計算が少なくなるようなテクニックを使いながら解いていました。その際、自分がミスしないように、解答を導き出す根拠を簡単な印などで書きながら解いていました。例えば、2物体間の相互作用を無理やり衝突と見なして、反発係数の考え方を使うなどです。

《共テ情報について》点数96/100
 趣味がプログラミング言語制作なので、プログラミングの対策はする必要がありませんでしたが、念のため、情報の対策は共テの予想問題集を解きました。各予備校の情報の予想問題は、法律や情報のマニアックな知識を問うものが多く、少し身構えていたのですが、本番はあまり知識を問うような問題は無く、あまり知識面での対策をせずとも解けるような問題ばかりで、プログラミングの問題もそれほど難しくはありませんでした。人によっては相性が悪かったようで、情報の対策を真剣にしていたのに大失点している友達もいました。大学入試センターが、今年は知識問題をわざと少なめにしているかもしれないので、今後の情報がどういう方向性に進むかは未知数だと思います。

《私大対策について》
 私大、特に早稲田のような大学の入試には癖があり、非常に難しく、最初に過去問を解いたときは「なんじゃこりゃ?」と思いましたが、ある程度の実力があれば過去問3年分やれば十分に対策ができると思います。
 ただ、早稲田の理工学部の英語は、とても難しいので、対処法を知っておく必要があります。花田先生に教えていただいたのですが、大問1は難しいので必ず飛ばしましょう。その後、大問2以降でできるだけ得点を稼ぎ、最後に大問1を頑張るのがよいと思います。

《京大対策について》
 2次試験対策は塾の授業でずっとやっていました。過去問には早いうちから触れた方が良いという意見もありますが、僕は中途半端な実力で挑んでも仕方ないような気がします。僕は11月頃から塾の物理と化学の授業で京大の過去問を解くようになり、マナビス京大国語過去問講座もその時期に受け始めました。しかし、11月は模試が多く、復習に時間を費やしていたので、過去問をあまり多く解き進めるということはなく、12月には共テ対策を開始したこともあり、本格的に過去問を始めたのは共テ後になりました。とはいっても、京大プレ、京大オープン、京大実戦を2回ずつ、京大本レを1回受けていたので、京大の問題の雰囲気は掴めていました。
 共テ後には、学校の2次試験対策講座「2次ゼミ」がスタートし、マナビスでも京大対策講座をとり、私大対策もやり…としていたら、かなり忙しくなってしまい、マナビス京大対策講座が終わらないという事態に陥ってしまいました。京大の過去問も「直近の数年は本番と同じような時間割で解いてみたい」という欲が出て、古いものから解いていたせいで、最近の問題を解く時間が無くなってしまいました。「このままではマズい」と思った僕は、2次ゼミの物理を泣く泣く切り、「対策講座には解説も付いているので、ただの過去問よりは良かろう」と考え、直近の過去問をやりきるのを諦め、マナビス京大対策講座では、自分の不安な科目に絞ってやりました。
 京大の問題の近年の傾向などは、ほとんど掴めていませんでしたが、京大の問題の雰囲気や特徴は十分知ることができていたし、近年の問題の一部は学校の授業や2次ゼミで取り組むことができていたので、ヨシとしました。僕は結果的に本番の試験で不足なく戦うことができましたが、これを読んだ皆さんは計画的に対策に取り組むようにしましょう。

《京大国語について》
 京大の国語は、全国で最も難しいと言われています。理系の国語は、合格者と不合格者でほとんど差がつきませんが、得点できるに越したことはないでしょう。僕は3年生から東先生記述国語の授業をとっていました。東先生の授業の問題も、とても難しくてショッキングな点数を取ることがあると思いますが、気を落とさないようにしましょう。
 2次ゼミでは、京大国語の過去問を解いて自己採点を皆でするということをしました。とても良い経験になったと思います。2次ゼミとマナビス京大国語過去問講座のおかげで、2次試験の教科で唯一、ここ数年の過去問を解ききることができました。
 現代文よりは古文の方がまだ易しいので、古文で稼ぐのが良いと思います。京大の問題はとても難しいので、ちゃんと考えて解答を作ろうとすると時間が全然足りません。解答行数が埋まる量の要素が見つけられず、同じ要素を繰り返して無理矢理埋めようとするのは、単なる時間と労力の無駄なので(同じ要素を繰り返しても1要素分の得点にしかならない)、解答欄が埋まらなくても、ある程度で切り上げて次へ進みましょう。
 京大には、哲学的な内容、抽象的な内容、観念的な内容など…難しい話が題材の文章も多いです。僕はこういう話をネットで調べるのが好きだったので、少しアドバンテージがあった様な気がします。無論、いくら題材を知っていたとしても国語の問題が解けるかどうかは別ですが、このような内容に親しくなっておくことは重要だと思います。

《京大英語について》
 京大と言えば高難度な和訳問題と英訳問題ですが、マナビスの先生曰く、そのスタイルも近年は少し崩れてきているようです。長文で和訳以外が出題されたり、色んな形式の自由英作文/不自由英作文が出題されたりと、年によって様々です。今年は、京大では今までに出題されたことのない意見論述型の英作文が出題されたりしました(まあ、自由英作文の中では定番な形式です。今までの京大が特徴的な形式ばかり出してきたので、逆に珍しい)。
 和訳は日本語を書くので、英訳と比べるとまだ易しいと思います。京大の英訳は、相当訳し慣れていないと難しいので、僕はマナビス英作文の対策講座をとっていました。英作文の問題では、英文法力が軸になるので、學進会の授業で鍛えた文法力が発揮されました。自由英作では、今のところ毎年形式が変わって形式が確立していませんので、どんな形式でも一通り対処できるようにしておいた方が良いと思います。

《京大化学について》
 化学は冠模試でも悲惨な点数を取り続け、共通テストでも唯一9割とれなかった教科だったので、共通テスト後で一番頑張って対策しました(2番目は国語です)。共通テスト後に一番伸びた教科でもあると思います。
 京大は時間的ゆとりのある教科が多いですが、理科は全然時間がありません。物理と化学が合わせて180分なので、化学だけで90分しかなく、問題も多く、その上難しい…なので、テクニカルに解いていく必要があります。問題を解ききるのは諦めた方が良いです。
 化学の対策は、11月以前は「化学の新演習」、共テ後は赤本の「京大の化学25カ年」をやっていました。有機化学は学校でも塾でもやる時期が遅いので、成長に時間がかかりますが、点数の稼ぎどころなので重点的に演習しました。理論化学は結晶構造や平衡分野が難しいですが、どちらもよく出るので、よく対策した方が良いと思います。
 もちろん、年によって何が難しいかは変わるので、どの分野もしっかりとした対策は必要ですし、問題の難易度を見極める能力も必要です。

《京大物理について》
 「京大物理」と題していますが、物理一般の話もメインでしようと思います。物理は数学と共に一番の得意科目でした。物理は数学の微分積分やベクトルの内積、外積を使うと理解しやすいと思います。高校物理ではあまり微分積分を使う機会はありませんし、外積は大学数学で登場する概念ですが、たまに入試でも微分積分は出てくるし、公式を微積で導出すると覚えやすかったので、僕はインターネットで微積やベクトルについて掘り下げて調べたり、微積を使った高校物理の裏技を作ったりしていました。数Ⅲをやったあとは導出できる公式が増えるので、数Ⅲの演習を兼ねてやってみると楽しいです。
 ネットで読める「高校物理の備忘録」や「高校生のための物理学読本」、Wikipediaなどには微積やベクトルを用いて高校物理の公式を導出する方法や、高校物理では詳しく扱わない「場」の概念などが載っていて、読んでいて面白いです。
 京大物理は化学と同じく、あまり時間はありません。問題を解いているときに公式を導出している暇はないので、問題を効率的に解く練習も必要です。物理は「やり方は1つではない」からこそ、より計算量が少ない手法を選ぶという工夫がいくらでもできます。京大物理は誘導だらけで自由が少ないですが、工夫が必要な場合もあるし、自由が少ないからこそどんな方法でも対応できるようにする必要があります。ただ、慣れた手法を使いましょう。僕は本番直前に数Ⅲで使われる対数微分法という手法が物理で使えることに気づき、本番の物理で裏技として使ったのですが…慣れない手法を使ったせいで連鎖ミスを起こしました(何してんねん!)
 僕が使っていた問題集は、『難問題の系統とその解き方』や『京大の物理25カ年』などです。

《京大数学について》
 京大数学は難しいですが、解いていて楽しいです。他に京大を受けた友達などは、京大数学のパターンを網羅した参考書を使っていたらしいですが、僕はなんとなく対抗意識があったので使いませんでした。京大数学が好きな題材は、過去問を解いてみた感じ、実際に偏りがあると思うので、過去問などを使ってよく出る題材に触れておくというのは大切だと思います。
 僕は本番で5完(/6問)したつもりでした…試験中までは。計算ミスを連発していて、試験全て終わった後に解答速報を見ると、実際に完答できていたのは大問2つと小問2つだけでした。少しショックでしたが、受かっていたのでOKです!おそらく部分点が入っていると思います。

【終わりに】
 かなり長くなってしまいました。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。読んで下さった皆さんが、第一志望に合格されることをお祈りします。