京都大学 文学部 

晴れて第一志望に合格し、このように合格体験記が書けていることを本当に嬉しく思います。塾頭の腱鞘炎を悪化させない程度に、私の京大合格までの道のりを書いていきたいと思います。

 私は福高の文理科学科へ進学し、1年生の時から比較的高いモチベーションで受験勉強に取り組んでいました。学校はほとんど○○(自粛)にしておらず、授業中は○○(自粛)時間にあてて、テストだけ良い点をとって文句は言わせない。という…いわゆる學進会的模範生徒でした(笑)。
 学校が終わるとすぐに塾の自習室に行って、定位置に座り、10時まで勉強して帰るという生活をほぼ毎日続けました。3年間の累計自習時間は誰よりも多いと自負しています。

 高校1年生からの時系列で振り返りたいと思います。

★高1
 初めのうちは『こんなもんか』くらいの気持ちで受けていた授業も、2,3週間もすると…予習と復習で天手古舞いになり、すぐに自習室の住民になりました。
 特に私は、数学のセンスが全く無くて、できるようになるまで何回も何回も解き直して、バブロフの犬くらいに反射で問題が解けるようになるまで、ひたすら塾のテキストを何周もしました。
 1つの単元がある程度できるようになったと思ったら、塾の授業はまた新しい単元に入っていて、それをやっていると昔やった単元ができなくなっていて…と、高1の頃は何もかもが新しいことだったので、本当にがむしゃらに勉強していました。
 また、授業の初めに塾頭が毎回予習に出た問題の質問を訊くタイミングでは、必ず質問していました。瞬殺されるのがほとんどでしたが、高1の頃から分からないところを放置しない習慣がつけられて良かったです。
 一見順風満帆に見えますが、実はそうでもなく…模試では数学は6割~7割程度しかとれず、負けず嫌いの私としては本当に悔しい思いをしていました。塾頭には『お前は今、脳みそに解法の引き出しを作っている最中やから、今がこらえ時や!』というようなアドバイスをもらって…やっと秋に駿台模試で9割とれたとき『数学を捨てないで良かった…』と思いました。

★高2
 英語や国語にはあまり触れていませんが、私が一番受験勉強の中で費やした時間が多いのは数学です。文系であっても、受験数学を使うつもりならば、誰しもそうなると思います。
 高2になっても数学ばかり解いていて、平日でも5時から8時までは数学をして、残りの2時間で塾の予習と英語をしていました。高2の夏休みには、今まで習ってきたシス単の範囲の抜けを無くそうと、毎日けっこうな量を読んでいました。夏休みが終わる頃には、シス単の女王を自称できるくらいになりました。また、英文法も大分頭に入っていたので、花田先生にオススメの問題集を教えてもらって、それをやり始めました。
 秋からは、理社も模試があるようになり、『自習室だけでは勉強のバランスが崩れる』と思った私は、週1で Plus をとって、理科をするようになりました。
 冬になると数学が一通り終わったので、塾のテキストより少し難しい内容の問題集をやり始めました。3月までにⅠAⅡBの4冊を終わらせるのはしんどかったです。(笑)
 あと、感覚で解いていた国語が、高2になるとだんだん思うように点がとれなくなり、ちょっと焦ったときもありました。その頃から東先生の国語の解き方を本格的に真似するようになりました。そうすると…点数も安定しました。東先生は本当にスゴいです。

★高3
 これまでの努力あってか、得意ではない数学もハイレベル数学を受講することができました。しかも、文系では2人で、もう1人の方はそつなくこなすヤツだったので、『このクラスで数学が一番できないのは私だ』と、半ば開き直りながら授業を受けていました。でも、そのおかげで何でも質問できたし、物怖じせずトンチンカンな解法を言ってみたりすることができました。すると、だんだん難しい問題でも不思議と問題を解くとっかかりが分かるようになってきました。塾頭にも『最初のきっかけを見つけるスピードはピカイチなんやけどな…』と、褒められて?嬉しかったです。
 しかし、私は英作文の壁にぶつかることになります。これまで長文で養ってきた英語力と、英作文で求められる英語力には少しギャップがあり、それをどうやって埋めたら良いのか分からず、焦ってばかりでした。そこで私が考えた方法は、栗林先生が書いた例解を片っ端からノートに書いて、それを頭に叩き込むというものでした。ゴールデンウィーク中は、毎日これをしていました。これが功を奏したのか、英作文のコツのようなものが掴めてきて、和文英訳は大分できるようになりました。自由英作文は、頭が固いのが理由なのか?なかなか上達せず、最後まで苦しむことになりました。(笑)
 夏休みもこれまでと変わらず、淡々と自習室で勉強する毎日。『本当に受験の天王山なのか?』と、不安になったりもしましたが、たぶんこれまでと変わらずに真面目に勉強できたのが良かったと思います。
 9月からは、学校の先生に頼んで、日本史の論述問題を解き始めました。1週間に9問のペースでしたが、この頃からやっておいて本当に良かったと思いました。センター後では、絶対間に合わなかったです。
 あと、秋は模試がスゴく増えてきて、それに加えて京大模試を受けていたので、週末はスゴく忙しかった覚えがあります。やっぱり模試前は網羅的に復習したくなるので、1つの分野に腰を据えて勉強できるのは、高3の夏までだったなと思いました。正直言うと、高1の頃から毎日自習室に通って、毎日フルスロットルで勉強してきて、秋くらいからもう自分には限界が来ていました。解かなければならない問題は、一筋縄ではいかないものばかりで…やってもやっても自分の自信には繋がらず、勉強するのが憂鬱でした。それでも『今ここでやめたら、これまでの努力が水の泡になる』と思って、気力を振り絞って毎日勉強を続けました。結局、二次対策はクリスマスくらいまでずっと続けて、そこからやっとセンター対策を始めました。やってみて気づきましたが、意外と難しく、このままじゃ間に合わないぞと思い、非常に焦りました。しかしそのおかげで猛スピードで過去問を解くことができたので結果オーライです。(笑)
 でも、社会の暗記が十分とは言えず…学校の進度はけっこうタイトで、特に2次まで使う日本史は受験直前まで暗記をし続けました。年が明けてセンターが近づいていくると、準備が足りない自覚があったのもあって、どんどん緊張と不安が膨れ上がってきました。自習室で塾頭に『緊張してる?』と聞かれ、頷くと…笑い飛ばされました。『センターが終わると、その緊張も大分落ち着くよ』と言われ、その言葉を信じ、不安と共にセンター本番を迎えました。
 自己採点をしてみると、数学でけっこうな失敗をしていて、メチャメチャヤバイ!と思いました。しかし、他教科が全部9割以上あったので、深い傷にならなくて済みました。センター2日目の後は、疲れたし、落ち込んでいたしで無気力モードだったのですが、ふと早稲田のセンター利用を思い出して(早稲田のセンター利用の出願締め切りは、センターの次の日)文学部の配点に計算し直してみると、94%くらいあって、『ワンチャンに賭けるしかない!』と思って、大慌てで郵便局にダッシュしました。(笑)
 結果から言うと、私は受かっていました!なので京大受験をするときも『これで落ちたら早稲田いくわ』の気持ちで臨めたし、極度に緊張することもなかったので、良かったです。センター利用の利点だと思います。
 さて、センターが終わった後、京大に出願することに決めて、やらなければらないのは私立対策と京大の赤本だけになりました。2次まであと1ヶ月ほどしかなく、時間が足りないんじゃないのか?と思いましたが、学校の授業もなく、1日フルで自習に使えたので、けっこう時間はありました。でも、高校3年間毎日コツコツ勉強してきた私でも、このラスト1ヶ月が人生で一番勉強した時期でした。本当にキツかったです。
 先にも書きましたが、日本史の暗記が追いつかず、かといってそればかりしていると他が落ち込んでしまうし…で、天手古舞いになりながら勉強していました。早稲田の一般入試も数学ではなく、日本史で受けなければならず(文学部だったため)余計にしんどかったです。
 私大入試もなんとかこなし、来る京大入試本番…1日目は国語と数学でした。手応えは…というと、最悪でした。もう挽回できないくらい解けなかったと思いました。特に数学は、埋めたけど絶対間違っているという謎の自信がありました。この気持ちを1人で抱え込むのは2日目に支障を来すと判断して、出町柳の電車の中でおもわず學進会に電話をかけてしまいました。塾頭の声を聞いた途端、安心したのとあんなに頑張った数学で100%を出し切れなかったのがスゴく悔しかったのとで、電車の中で1人ボロ泣きしました。その後、塾頭にも励まされ、2日目も乗りきることができました。ちなみに、2日目が終わった後も學進会に電話しました。(笑)

 受験勉強というものは、本番のたった数時間のために3年間積み上げていくものです。後輩のみなさんは、試験会場からの帰りの電車で涙を流すなんてことがないように、コロナで大変だと思いますが、頑張って欲しいと思います。

 そんなこんなで合格発表の日を迎え、自分の番号を見つけたときは、もう本当に嬉しかったです。全ての努力が報われた気がしました。あの喜びは、確かに何ものにも変えがたいものだと思います。
 少し長くなってしまったかな?と思いますが、これが私の合格体験記です。

 次に、後輩達に少し教科ごとのアドバイスができたらな、と思います。

★国語

 元々感覚で解いていたのですが、次第に解答のピントがズレるようになり、東先生の解き方を真似すると、だんだん精度が上がるようになりました。高2の内に学んだので、高3ではセンター系の授業はとらず、その分を自習時間に充てられました。
 ハイレベル国語は本当に難しくて、予習が大変だったけど、その分実力も養えました。
 私は最後まで感覚で解くことを捨てられず、授業中に理由を聞かれてもまともな受け答えができないことが多々ありました。センター後、国語の対策をあまりやっていなかったことが不安になり、1日2題ずつ、毎日東先生に添削してもらいました。あの量とペースは、解く方も大変でしたが、添削する方も大変だったと思います。本当にありがとうございました。

現代文…東先生の授業と赤本のみ!
古文…文法を覚えてからは、そんなにしてない。
       センター後に学校の古典単を隅々まで覚えた。
漢文…学校の漢文の授業は全て○に○○○○った(自粛)ので、○○(自粛)ました。東先生の漢文の授業を受けてから、そのわかりやすさに感動して勉強を始めました。センターレベルまでだったので、高3の夏に詰め込んで、けっこうできるようになりました。

★英語

 覚えたら覚えた分だけ点に繋がるのが楽しくて、授業で1回やったことのあるものなら必ず覚えるようにしていました。暗記なら、1,2を争うくらいにはなっていたと思います。
 英作文も毎週コツコツやって、だんだんできるようになりました。ちょっとした副詞や表現でニュアンスを変えるのが好きでした。
 
英文法ファイナル問題集…私は難関大学編を使っていました。知識の確認にはとても良いと思います。4周くらいしました。
速読英単語…上級編を使いました。シス単とかぶっているものも多く、「シス単ばかりで飽きたな」と思ったらやってもイイと思います。
ユメタン…スーパーハイレベルを高3の冬に急遽やり始めました。ホンマに出てくるんか?と疑いたくなるレベルでしたが、英語には余力があったので、やって良かったです。

 受験の感想として、英単語はやってもやっても終わりがないなと思いました。早稲田の一般入試では、4択の全部が初見の単語…なんてことも起きましたし、もちろん京大入試も全ての単語の意味が分かったわけではありません。やはり、単語の推測力を授業の中で身につけるのが大事だと思いました。

★数学

 私が京大数学と戦えるようになったのは、本当に學進会のおかげです。高1、高2の頃には、塾のテキストの問題を見たら解き方がすぐに分かるようになるまで何周もしました。
 高2の冬くらいから、1対1対応の数学をやり始めて、ハイレベル数学のテキストと並行して…結局、夏くらいまではしてました。夏に赤本を触ってみましたが、歯が立たなかったので少し寝かせておきました。(笑)それでも冬頃になると、解ける問題が増えてきて、ABランクの問題を2周くらいしました。
 『授業ノートの再現ができるようにしろ!』という塾頭の教えを忠実に守り、問題を解くときはいつも『塾頭ならこれは絶対聞いてくるやろうな~』と思ったポイントとか知識を必ず書きだして解いていました。あと、授業中に『これどうやったら解ける?』と聞かれたときは、先陣を切って答え、問題を解くときの野生的カンを磨こうとしていました。この2つが私が思うに、数学ができるようになったコツだと思います。

★理科

 こんなに数学が苦手だと言っておいて、私は物理基礎と化学基礎を選択しています。言っても文系向けの科目だし、何より暗記が最大限に抑えられたので、ベストな組み合わせでした。
 化学基礎は学校で授業がなく塾のみだったのですが、桐村先生のおかげでマスターすることができました。
 センター形式の問題集をやったり、過去問を解いたりしましたが、授業ノートを見返すのが一番効果的でした。

★社会
 
 私は日本史と倫理政経の選択でした。倫政はキーワードさえ覚えれば、こっちのもんなのでオススメです。
 中学生の頃から、田中先生に鍛えられた日本史は大好きだったので、2次レベルでも頑張れました。

蔭山のセンター政治経済…わかりやすさNo.1!倫理は普通。
体系日本史…2次対策として。問題のレベルも高めで、ちょうど良かった。

 最後に、お世話になった先生方に感謝の気持ちを伝えさせて下さい。

塾頭へ
 勉強もそれ以外のことも、たくさん相談しました。學進会は私の第2の家みたいな存在です。第一志望合格という形で恩返しができたことを本当に嬉しく思います。塾頭の授業は、どれだけ疲れてても絶対に眠くなりませんでした!

花田先生へ
 学習相談会の時には、必ず数学の愚痴に付き合ってもらいました。(笑) シス単の裏表紙にサインもいただいて、おかげで毎日サボることなく、勉強できました。
 ハイレベル英語で誰も知らない知識を私なら知っているというプチ優越感が嬉しくて、毎日せっせと単語覚えたり、授業の復習したり…頑張っていました。
 たくさん質問にいったし、なんでも答えて下さる先生はスーパーマンだなぁと思っていました。先生の後輩になれて、とっても嬉しいです。

東先生へ
 ハイレベル国語は先生に『なんで~?』と聞かれると、やってしまった…と、心の中でいつも思ってました。でも、あのやりとり(私は勝手にバトルだと思っていました)のおかげで論理的に国語を解く方法が身につけられました。
 センター後の添削も本当にありがとうございました。ラストスパートのおかげで本番もいつも通りに解けました。

栗林先生へ
 英作文の授業でお世話になりました。先生のおかげで英作文が劇的に上達しました。課題を提出するときは、先生を唸らせられるような英文が書けるように毎回頑張っていました。
 先生のジェントルマンな所とか優しい笑顔にいつもハートを打ち抜かれていました!(笑)

桐村先生へ
 化学基礎と物理基礎ができるようになったのは、100%先生のおかげです!先生が言っていたとおり、授業でやったことしか模試やセンターには出ませんでした。
 なんだかとても親しみやすくて、困ったときに相談したのは桐村先生でした。とても感謝しています。

田中先生へ
 中学生の時に社会と英語でお世話になりました。縦横無尽の板書に毎回ヒヤヒヤしていました。とても可愛がって下さって、高校生になっても日本史の質問をすると快く答えて下さいました。
 大好きな先生です!ありがとうございました。

林田先生へ
 私がラウンジにいると必ず話しかけて下さいました。オシャレに敏感で、私が真っ赤なロングスカートをはいて塾に行ったときは、『そんなの日本に売ってあるん?!』と目を丸くされていたのをよく覚えています。先生の授業を受けてみたかったです。

北村先生へ
 すごくフレンドリーに話しかけて下さって、塾終わりに話すこともありました。休日にスタバに行くと必ず先生がいて、横目で見ながら私も勉強していました。

奧さんへ
 いつもキラキラしている奧さんは、私の憧れでした!困ったときも助けて下さって、ありがとうございました。奧さんの挨拶が大好きです!

學進会での6年間は、私の宝物です!また、ゼナを手土産にぶら下げて帰ってきたいと思います!